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名女優が紐解く韓国時代劇の世界①イ・ヨンエ…あの頃キミは若かった

  • 2026.4.25

韓国史を飾った数々の女たち。その半生や功績は、数々の時代劇ドラマで映像化されているが、歴史人物を演じた女優たちは、どんな感想を持っているのだろうか。

その制作秘話も含めて、韓国の人気女優たちが語ってきた「時代劇論」を通じて、当時の女たちの生きざまについて考えてみたい。

出演を迷った『チャングム』で見つけた「新しい自分」

日本における韓流時代気劇人気の火つけ役となった『宮廷女官チャングムの誓い』。その大ヒットドラマで主演をつとめたイ・ヨンエは、こう語っている。

「時代劇に出演すると多くのことを学べると言いますが、本当でした。私にとって『チャングム』は、忘れることができない大切な作品となりました」

もっとも、彼女は当初、『チャングム』への出演を決めかねていたという。

「当時は映画『春の日は過ぎゆく』を撮り終えてから2年のブランクがありましたし、『チャングム』は全56話 (当初の50話予定を延長。日本では54話で放送)という大作なので、演じきれるか不安だったのです。

何人かの先輩方に相談したところ、やってみてはどうか"と言われて出演を決めましたが、今、振り返ってみると、私は長今というキャラクターに恵まれて幸運だったと思います。

ドラマや映画の撮影に入ると、自分が任されたキャラクターに似てくるのですが、『チャングム』に出演したことで、私の性格もとても明るくなったような気もします。ふだんの私は静かでおとなしい性格なのですが、長今のようにたくましくなりました(笑)」

ただ、『チャングム』の撮影はけっして楽ではなかったらしい。クランクイン前は役づくりのために宮廷料理研究院で10日間のスパルタ教育を受けた。また、深夜にまで及ぶことが日常茶飯事だった撮影中は、あまりのつらさに、「1人、車のなかで泣いた」こともあったという。自分の演技力に課題を感じることも多かった。

「時代劇では、内面に潜む感情をうまく表現しなければなりません。衣装やヘアスタイルで飾ることができないので、視聴者たちの視線は役者の演技に集まります。セリフや顔の表情をよりリアルに見せなければならないのです。それは大きなプレッシャーでもありました」

それでも見事に長今のキャラクターを消化したイ・ヨンエ。『チャングム』終了後に取り組んだ映画『親切なクムジャさん』以降、出演した作品はなく、2009年8月に芸能活動を一時中断。在米韓国人の企業家と結婚し、2011年には二卵性双子の男児と女児を出産。育児に励んだあと、2015年に時代劇『師任堂』で芸能界復帰している。

文=森下 薫

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