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2年前、イケメン俳優と“年の差婚”で話題を呼んだ「国民的ヒロイン」NHKドラマに引っ張りだこの現在とは

  • 2026.6.4

画面に映るだけで、その場の空気が一瞬にして澄み渡る。その圧倒的な透明感の裏で、私たちは彼女の底知れない表現力に何度も胸を射抜かれてきた。

モデル・俳優、飯豊まりえ。その足跡は決して平坦なものではなかった。10歳での華々しいモデルデビューから、泥臭く演技の地力を磨き続けた「覚悟の軌跡」に迫る。

少女が踏み出した「表現者」への第一歩

彼女の表現者としてのキャリアは、驚くほど早い。2008年、当時10歳だった彼女は、集英社が発行するファッション雑誌『ニコ☆プチ』のオーディションでグランプリを受賞。専属モデルとしての活動を開始した。

幼いながらもカメラの前で自分を表現する楽しさを知った彼女は、瞬く間に同世代のカリスマとなった。その後も集英社の『nicola』や『Seventeen』といった主要な雑誌の専属モデルを歴任し、ファッション界の第一線を走り続ける。

このモデル時代に培われた、自らの見せ方を客観的に捉える冷徹な視線。そして、一瞬の表情で感情を伝える表現力。それが、後に俳優へと本格的に転身する彼女の最大の武器となる

等身大の魅力を磨いた「下積み」の季節

モデルとして頂点を極めつつあった彼女は、次第に演技の世界へと視野を広げていく。その最初の大きな転換点となったのが、2013年に放送されたテレビ朝日系の特撮テレビドラマ『獣電戦隊キョウリュウジャー』への出演だ。

彼女が演じたのは、女性戦士・キョウリュウバイオレット(弥生ウルシェード)役であった。アクションと感情表現の双方が求められる過酷な特撮の現場で、演技の基礎を徹底的に叩き込まれる。

2015年にはNHK連続テレビ小説『まれ』への出演を果たす。能登を舞台にした物語の中で、彼女は主人公の周囲を彩る等身大の登場人物・沢沙耶を演じ、確かな存在感を示した。単なるモデル出身のタレントではない。一人の俳優としての歩みが、ここから本格的に加速していく。

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2017年3月、主演映画『暗黒女子』のトークショーに出席した飯豊まりえ(C)SANKEI

「複雑なヒロイン」としての覚醒

彼女のキャリアにおいて、最も大きなブレイクポイントとなったのが、2010年代後半における一連の話題作での好演である。ただ可愛いだけのヒロインにとどまらない、内面に複雑な葛藤や強さを秘めたキャラクターを演じきり、業界内での評価を決定づけた。

その先駆けとなったのが、2016年に日本テレビ系で放送されたドラマ『MARS〜ただ、君を愛してる〜』だ。過去に深いトラウマを抱えるヒロイン役を熱演し、繊細な心理描写で視聴者の胸を打った。感情を爆発させるのではない、静かに胸に迫る演技は、彼女の表現力の深さを証明するものとなった。

さらに彼女の知名度を不動のものにしたのが、2018年にTBS系で放送された大ヒットドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』である。演じたのは、主人公たちの恋模様を大きく揺り動かす人気モデルの役であった。

一歩間違えれば視聴者から反感を買いかねない、恋に一途で不器用なキャラクター。しかし彼女は、その役柄が持つ純粋さと切なさを圧倒的なリアリティをもって体現した。

SNS上では彼女の演技に対する共感と絶賛の声が溢れ、ドラマの熱狂を牽引する存在となった。少女から大人へと脱皮する過渡期において、人間の美しさだけでなく、弱さや歪みをも表現する地力を証明したのである。

公私の充実を経て辿り着いた「唯一無二の境地」

確かな実力派として地位を築いた彼女は、さらなる代表作と出会う。それがNHKで放送された人気ドラマシリーズ『岸辺露伴は動かない』だ。風変わりな主人公の相棒となる、好奇心旺盛でタフな編集者・泉京香を演じ、芯のある演技で作品の魅力を支えた。

この作品は彼女の人生にとっても大きな意味を持つ。劇中で息の合った掛け合いを見せた、俳優の高橋一生と2024年に私生活でのパートナーとなったからだ。公私ともに充実した時期を迎え、彼女の演技にはさらに奥行きと落ち着きが加わっていく。

そして2026年、その人気キャラクターに焦点を当てたスピンオフドラマ『泉京香は黙らない』がNHKにて放送され、彼女は単独での主演を務めた。長年演じてきた役柄をさらに進化させ、独自のセンスと存在感でお茶の間を魅了し続けている。

かつて「透明感」という言葉で語られていた少女は、いまや画面全体を支配する圧倒的な俳優へと進化した。その進化の歩みが止まることはない。


※記事は執筆時点の情報です

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