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偏差値だけでは受からない「令和の大学受験」。幼児期に身につけておきたい能力とは?

  • 2026.4.23

変わる「大学入試」ー“偏差値”から“価値創造”へ

初等アントレ教育「ItoshikI」総合塾を立ち上げた、元小学校教師のmama先生です。今日は、小学校で子どもたちと関わる中で感じてきた、これからの時代に必要なのに、まだ十分に現場で実践しきれていない教育についてお伝えします。入試はすでに変わり始めているまず、今の教育の大きな前提として知っておきたいのが、「大学入試の変化」です。文部科学省の調査によると、大学入学者のうち、総合型選抜(旧AO入試)は約16%、学校推薦型選抜と合わせたいわゆる“年内入試”は半数以上を占めています。つまり現在は、2人に1人以上が学力試験だけではない方法で大学に進学しているという状況です。 出典(文部科学省)https://www.mext.go.jp/content/20231222-mxt_daigakuc02-000032726_1.pdfまた、ほとんどの大学で総合型選抜が導入されており、制度としても広く定着しています。この変化から見えてくるのは、評価の軸が確実に広がっているということです。 「何点の人か」から「どんな人か」へでは、その入試では何が見られているのでしょうか。総合型選抜では、主に以下のような点が評価されます。・探究活動や課外活動の経験・自分なりの課題意識・行動してきたプロセス・将来のビジョンここで問われているのは、「どれだけ点数が取れるか」ではなく、「どんな経験をしてきた人なのか」「何を考え、どんな価値を生み出せるのか」という点です。そして、この力を育てる教育として注目されているのが、アントレプレナーシップ教育です。

文部科学省が示すアントレプレナーシップ教育とは

文部科学省は、アントレプレナーシップ教育を「起業家を育てる教育」に限定していません。その本質は、新しい価値を創造する力を育てることにあります。具体的には以下のような力です。・課題発見力(身の回りの違和感に気づく)・課題解決力(試行錯誤しながら解決する)・主体性(自分で考え、行動する)・協働力(他者と共に価値を生み出す)つまり、「会社を作る人」ではなく、どんな環境でも価値を生み出せる人材を育てる教育なのです。 現場で感じる「まだ届いていない」という実感一方で、現場に目を向けると、まだ課題も感じています。日本の初等教育では、・正解のある問題を解く学習が中心・評価はテストの点数が軸・間違えないことが重視されやすいといった構造が根強く残っています。もちろん、基礎学力はとても大切です。ただ、それだけでは測れない力が求められるようになってきている今、「考える機会」「試す機会」が不足しやすいという現実からは、目を背けずにいたいですね。これは学校の先生の努力不足ではありません。制度や時間、評価の仕組みの中で、どうしても難しい部分があると感じています。決められた指導事項、限りある時数内での教科指導。その中にアントレ教育の要素を取り入れるのは、なかなか大変なことですし、そもそも学校教育だけが担うものでもありません。教育=学校任せではなく、民間での教育、行政などが主体となる教育イベント、そして、家庭教育。それぞれが得意とするものを、子どもたちに提供していきたいですね。では、お家でできるアントレ教育って、どのようなものがあるのでしょう。

家庭でできること

家庭でできること学校で実施するのが難しいアントレ教育。そこでまず大切になるのが、家庭での関わりです。アントレプレナーシップ教育は、特別な教材や環境がなくても、日常の中で少し関わり方を変えるだけで育てることができる力でもあります。1:「答え」より「問い」を大切にする子どもが疑問を持ったとき、すぐに答えを伝えるのではなく、「どう思う?」「なんでそうなると思う?」と問い返すことで、自分で考える力が育ちます。2:身近な「課題」に目を向ける例えば、「この公園、もっと良くするならどうする?」「このお店、どこが使いやすいかな?」こうした会話は、課題発見力につながります。特別なテーマでなくても、日常の中にヒントはたくさんあります。3:社会とのつながりを意識するアントレ教育の特徴の一つは、「社会とつながっていること」です。この商品は誰のどんな困りごとを解決しているのかなぜこのサービスは人気なのかこうした視点を持つことで、「価値とは何か」を考える力が育ちます。4:「やってみたい」を応援する子どもの「やってみたい」は、学びの入り口です。完成度や効率よりも、・自分で考えたこと・試したこと・うまくいかなかった経験を認めることが、挑戦する力を育てます。 変化の中で、何を大切にするかここまで読んで、「何か特別なことをしないといけないのでは」と感じた方もいるかもしれません。ですが、そうではありません。大切なのは、 今ある日常の中で、子どもの考えや行動に少し目を向けることです。入試制度が変わり、社会が変わる中で求められる力も変化していますが、 その土台になるのは、やはり日々の積み重ねです。 「点数」も「生きる力」も、どちらも大切にこれからの時代は、・基礎学力(読む・書く・計算する)・価値を生み出す力(考える・試す・行動する)この両方が必要になります。どちらか一方ではなく、バランスよく育てていくことが大切です。最後に教育は、すぐに結果が見えるものではありません。 だからこそ、「何を大切にするか」という視点がとても重要になります。「この子は何点を取れるか」だけでなく、 「この子はどんなことに興味を持ち、どんなことを考え、どんな価値を生み出していくのか」そんな視点を少し持つだけで、日々の関わり方は変わっていきます。アントレプレナーシップ教育は、特別な人のためのものではなく、 これからの時代を生きるすべての子どもたちに必要な力です。そしてそれは、学校だけでなく、家庭の中でもゆっくりと育てていくことができます。今できる小さな関わりが、未来の大きな力につながっていく。 そんな視点で、子どもたちと向き合っていけたらと思います。

【Profile】mama先生(@itoshiki_kosodate)

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「子育ては、子どもを変える作業じゃない。親が変わることで、結果的に子どもが成長するのだ」 これは、私が大切にしている考え方です。元小学校教諭。現在は肩書きを「非正規」に変え、日本の教育社会問題の解決に挑戦しています。偏差値偏重ではなく、非認知能力を軸にした次世代教育を実践する「総合塾=ItoshikI after school」を立ち上げ、子どもたちの創造力と生きる力を育む学びを探求中。また、全国のママたちが安心して子育ての悩みを共有できる伴走型コミュニティ「ItoshikI 子育てサロン」を運営し、「教育学で考える 子育ての教科書」を用いた授業を公開。Instagramでは「学校では教わらない お家で差がつく子育て知識」を発信中。これからも多様な仲間と共に、新しい教育の未来を共創していきます。

Instagram:mama先生(@itoshiki_kosodate)

Voicy:お家で差がつく子育て知識「学校では教わらない、子育ての教科書🌱」

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