1. トップ
  2. 鹿島アントラーズ、クラブハウスの潮来市移転検討に鹿嶋市が猛反発!「強い憤り」「市を挙げて反対」「撤回を求めます」

鹿島アントラーズ、クラブハウスの潮来市移転検討に鹿嶋市が猛反発!「強い憤り」「市を挙げて反対」「撤回を求めます」

  • 2026.4.23

現J1王者の鹿島アントラーズと、そのホームタウンである鹿嶋市と潮来市、3者によるクラブハウス整備を巡る一連の発表は、地域とクラブの関係性のあり方を問う事案として大きな注目を集めている。

発端は潮来市が、同市内での新たなクラブハウス整備を鹿島アントラーズへ提案したことにある。これを受けてクラブは22日、実現可能性を精査するための検討、すなわち基本計画策定に向けた協議を開始すると発表した。

クラブ側の説明によれば、現在のクラブハウスは1993年の竣工から30年以上が経過し、老朽化や手狭さが課題となっている。トップチームとアカデミーの一体的な育成体制を維持・強化するうえでも、機能集約や拡張性の確保が不可欠とされ、今回の検討はその解決策の一つとして位置づけられる。

ただし、あくまで「具体的な協議の開始」であり、移転は未決定であることを強調。最終判断は2027年2月ごろを目途に行うとしている。

提案を行った潮来市は、2023年から検討を進めてきた地域連携拠点整備構想の中核としてクラブハウス誘致を位置づけている。

候補地は潮来IC周辺で、首都圏や県外からのアクセス性に優れる点を強みとし、サポーター来訪による交流人口の拡大や地域経済の活性化を期待。また、試合開催日に顕在化している交通渋滞の課題に対しても、新拠点を軸に公共交通整備などを進めることで解決につなげたい考えを示している。さらに新スタジアム構想と連動し、鹿行地域全体の回遊性向上や魅力創出を目指すとしており、広域的なまちづくりの一環として本件を捉えている。

一方、現在クラブハウスが所在する鹿嶋市は、今回の発表に対し極めて強い姿勢で反発した。同市はクラブ創設以来の筆頭出資自治体であり、長年にわたりクラブを支えてきた歴史を背景に、「クラブハウスの潮来市内への移転検討に係る公表がされたことに強い憤りを覚えます」と、田口伸一市長名で表明。

さらに「今回のクラブによる移転検討は、これまで本市との間で築いてきた信頼関係を大きく損なう行為であり、市を挙げて反対するものです」と断じ、「クラブハウス等の潮来市内への移転検討に反対するものであり、撤回を求めます」と明確に反対の意思を示した。

加えて鹿嶋市は、Jリーグクラブが地域に支えられて成り立つ存在である点を強調し、クラブハウスの立地は単なる施設配置ではなく、ホームタウンとの関係そのものに関わる問題であると指摘。「クラブがこれからも地域とともに歩む存在であるのか…その姿勢が問われる」とし、今回の検討がクラブの根幹に関わる問題であるとの認識を示した。市民感情への影響にも言及し、今後の関係事業への波及も懸念している。

こうした状況を受け、鹿島アントラーズは鹿嶋市の見解を「真摯に受け止める」とし、今後も誠意をもって対話と協議を重ねる方針を改めて表明した。ホームタウン5市との関係を重視する姿勢に変わりはないとしつつ、クラブの成長戦略と地域との共存の最適解を模索していく構えだ。

今回の問題は、クラブの競争力向上に向けた施設整備と、地域との歴史的関係の維持という二つの価値が交錯する典型例といえる。提案した潮来市、検討を進めるクラブ、強く反対する鹿嶋市という三者の立場が鮮明になるなか、今後の協議がどのような着地点を見出すのかが注目される。

筆者:奥崎覚(編集部)

試合だけでなくユニフォーム、スパイク、スタジアム、ファン・サポーター、カルチャー、ビジネス、テクノロジーなどなど、サッカーの様々な面白さを発信します。現場好き。週末フットボーラー。

元記事で読む
の記事をもっとみる