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小児性加害者とその被害者の父親。ふたりには「自身も性被害者」という共通点があった… 被害を受けた男の子とその家族を描いたコミックエッセイ【著者インタビュー】

  • 2026.4.21

【漫画】本編を読む

※この記事はセンシティブな内容を含みます。ご了承の上、お読みください。

ある日、突然、学校に行けなくなった小学3年生の勇。おねしょをする、父親の健に触られただけで嘔吐するなど、普段とは明らかに違う様子が続いていた。病院に連れて行ったり、学校や周囲に聞きまわるも、理由が分からず、悶々とした日々を過ごしていると、英子のもとに警察から電話がかかってきて――。

息子の性被害事件と戦う家族の姿を描いた漫画『性被害のせいで、息子が不登校になりました』(あらいぴろよ:著、斉藤章佳:監修、飛田桂:取材協力/KADOKAWA)。著者は、虐待や毒親に関するコミックエッセイを手がけ、自身もトラウマ治療中と語る漫画家のあらいぴろよさん。

おぞましい性犯罪に、深い傷を負う勇。さらには、加害者の衝撃的な過去も明かされ――。そんな中、英子はあらゆる支援や家族によるケアで息子を救おうとする。性被害に限らず、すべての傷ついた人たちに送る本作について、著者のあらいさんに話を伺った。

――前回のインタビューで、幼い頃に性被害を受け、大人になってから加害者となってしまった人たちのお話をされていましたね。勇もまた、そうなる可能性があると…。

あらいぴろよさん(以下、あらいさん):このお話には、小学3年性の勇を含めて男性が3人出てきますが、全員が小さい頃や若い頃に性被害と言える体験をしています。だから、勇の父親である健と、勇に性加害をした九野は、勇のどちらかの未来のうちの1つと捉えることもできると思っています。

――父親も加害者も、性被害から認知が歪んでいたという描写がありましたね。

あらい:九野は子どもの頃に性被害にあいましたが、おそらく適切なケアを受けられず、成長してから自分が加害者側に転じてしまったという極端な例。いっぽうの健も、若い頃に性被害にあっていますが、「遊びだった」と自分なりに落としどころを見つけて大人になり、今は普通に生活している人。だけど少し認知が歪んでいて、息子の勇が性被害で立ち直れないほどの傷を負っているのに、矮小化し「自分だって楽しんでただろ」などと言ってしまいます。その後、性被害の知識をきちんと持つことによって考え方が変わるんですけどね。

取材・文=吉田あき

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