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「妻なんだから当然でしょ?」連休の台所が私だけ地獄…夫の前で“量”を出したら変わった

  • 2026.5.11
SHUFUFU

連休は夫の実家で過ごすのが恒例だ。私は30代後半で、普段は共働きで家事も回しています。

でも義実家に着くと、夕方だけ空気が決まっていく。誰かが露骨に意地悪をするわけではない。むしろ「昔からこう」「やれる人がやる」という慣習がそのまま残っていて、義母も無自覚に“私がやる前提”で動いてしまう。

だからこそ、断る言葉が喉で引っかかった。

連休の夕食、なぜか私だけが立ちっぱなし

到着して一息ついたころ、義母は冷蔵庫を開けながらエプロンを差し出す。「じゃ、お願いね。味は任せるから」義父は新聞、夫はスマホ。

義母は最初だけ鍋を覗くが、途中で「腰がね」と椅子に戻る。
私は米を研ぎ、野菜を切り、肉に下味を漬け、揚げ物の油を温め、盛り付けて配膳する。

食卓に運んだら、今度は空いた皿がキッチンに戻ってくる。みんなは「おいしそう」と言うけれど、立ちっぱなしの足裏だけが現実だった。

「妻なんだから当然」その一言が刺さった夜

二日目の夕方、揚げ物の工程に入ったタイミングで、私は思い切って夫に言った。

「ごめん、今日は交代して。私、少し座りたい」夫は画面から目を上げ、「え、今?」と戸惑うだけで動かない。

その様子を見た義母が台所の入口から、軽い調子で言った。
「妻なんだから当然でしょ?」

“当然”の中に、私の休憩は含まれていないんだ、と理解してしまった。私は笑って「そうですね」と返したが、胸の奥で小さく音がした。


食後、洗い物の前に夫へ小声で伝えた。「私ばっかりで、正直しんどい」すると夫は悪気なく、「母さんも年だしさ。無理させたくないし…」と返した。

年齢を理由にした瞬間、私は“私は無限に元気な人扱いなんだ”と、落胆した。

夫の前で“作業量”を見える化してみた

翌日は言い返さない代わりに、数字にした。キッチンカウンターにA4の用紙を置き、表を作る。左に工程、真ん中に開始・終了時刻、右に担当欄(私/夫/義母/義父)。


「16:40 米研ぎ(私)」「16:55 野菜洗い(夫)」「17:05 切る(私)」「17:25 下味(私)」「17:40 揚げる1回目(私)」「18:05 配膳(私)」「18:50 皿下げ(私)」「19:10 洗い物(私)」——書けるだけ細かく、終わるたびに線を引いた。


夫には短く頼む。「野菜、洗って。終わったら“夫”にチェックして」最初はぎこちなかったが、工程が進むほど、私の欄だけが埋まっていく。


食卓に並ぶころ、紙はびっしりだった。夫はそれを見て黙り、少しして「…時間も回数も、こんなに?俺、ほとんど座ってた」と低く言った。その一言で十分だった。

翌日から外食予約に切り替えた、静かな決着

その夜、私は夫に提案した。「明日は外で食べよう。私が予約する。でも“私が楽したい”じゃなくて、“みんな休もう”って言ってほしい」夫はうなずき、「わかった」とだけ答えた。


翌日、近所の和食店を予約し、夕方に夫から義母へ声をかけてもらった。「母さん、今日は外で食べよう。連休だし、台所休んで。片付けもしんどいだろ?」義母は一瞬ためらい、「でもお金が…」と口を開いたが、夫が「俺が出すから」と続けると、肩の力が抜けたように笑った。「じゃあ、甘えちゃおうかね」


店に入って席に着くと、義母は店員さんに「今日は洗い物もしなくていいから助かるわ」と言った。私は手が油でべたつくことも、シンクの山にため息をつくこともない。


“当然”を正面から崩すのは難しい。でも、量を見せて、次の選択肢を用意すると空気は動く。連休の終わり、私は台所の隅でひとり飲み込む代わりに、湯のみを両手で包んで静かに息をつけていた。

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