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幽霊のじいちゃんがカーナビをハック? 現代版・送り火の怪異から一転、感動の嵐に「スカッとした」【作者に聞く】

  • 2026.4.21
じいちゃん…ちょっと距離が近い 三ノ輪ブン子(@minowabunko)
じいちゃん…ちょっと距離が近い 三ノ輪ブン子(@minowabunko)

お盆に実家に帰省していた主人公だったが、急な仕事が入って実家をあとにすることになった。母親からは「今夜は送り火。ちゃんとしないとおじいちゃんが怒るよ」と呼び止められるが、そのまま帰路につく。しかし、そんな彼のもとに本当に祖父の霊が現れた。

祖父の教え_P02 三ノ輪ブン子(@minowabunko)
祖父の教え_P02 三ノ輪ブン子(@minowabunko)
祖父の教え_P03 三ノ輪ブン子(@minowabunko)
祖父の教え_P03 三ノ輪ブン子(@minowabunko)
何度謝っても、頑固なじいちゃんの霊は孫を実家に戻そうとする。じいちゃんの本当の目的は? 三ノ輪ブン子(@minowabunko)
何度謝っても、頑固なじいちゃんの霊は孫を実家に戻そうとする。じいちゃんの本当の目的は? 三ノ輪ブン子(@minowabunko)

助手席に座る祖父の霊、その真意とは

車での帰路、助手席に座り、恨めしげに孫の顔を至近距離で凝視する祖父の幽霊。主人公が「来年はちゃんと送り火をするから」と謝っても効果はなく、霊はカーナビの目的地を強引に実家へ変更するほどのパワープレーを見せる。無口で不器用だった祖父は、送り火を欠かしたことを責めているのか。それとも、ほかに伝えたいことがあるのだろうか。

本作「祖父の教え」を描いたのは、電子雑誌「comicタント」(ぶんか社)にて都市伝説系漫画「ただのうわさです」(原案:飯倉義之)を連載中の三ノ輪ブン子(@minowabunko)だ。ホラーや都市伝説を主軸に活動する三ノ輪に、本作に込めた想いを聞いた。

現代の「祖父」という存在と家族の思い出

作中で描かれる祖父の霊は非常にリアルで、生前の頑固さが伝わってくる。三ノ輪は、現代では祖父母と同居したことがない人も増えており、たまに会うだけでは何を考えているかわからず、少し怖く感じてしまうこともあると分析する。しかし、自身が大人になって振り返ると、それは祖父なりの優しさだったと気づくことも多いという。

三ノ輪の実家での送り火は、玄関先で祖母が藁を燃やし、子どもたちがその横で花火をする光景だった。「正しい方法ではなかったかもしれないが、打ち上げ花火には鎮魂の意味があるとも聞く。祖父母が亡くなり、今では送り火もしなくなったが、精霊馬などの風習は今でも好き。あの世で祖父に怒られているかもしれない」と、自身の体験を作品に投影している。

現在連載中の「ただのうわさです」では、「死体洗いのバイト」や「メリーさんの電話」といった古典的な都市伝説を現代版にアップデートした物語を展開している。2024年8月16日には単行本第1巻も発売されており、SNSでも大きな反響を呼んでいる。

恐怖の先に待つ「ほっこり」とした感動

本作「祖父の教え」を読んだ読者からは「高性能じいちゃん」「かっこよすぎだろ」といった声に加え、「ホラーだけど泣ける」「いい話」という共感のコメントが多く寄せられた。お盆という特別な時期に、先祖を思うことの大切さを再確認させてくれる本作。どのような結末を迎えるのか、ぜひその目で確かめてほしい。

ちなみに送り火とは、お盆に帰ってきた死者の魂をあの世へ送り返す行事で、一般的に8月16日に行われる。各家庭や地域で形を変えながら受け継がれてきたこの伝統は、ご先祖様を敬う心を今に伝えている。

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