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「メゾン マルジェラ」 フレグランスが新境地へ。感情を香りに落とし込む“センツォリウム”誕生

  • 2026.4.16

2012年に誕生した“レプリカ”コレクションで、記憶や情景を香りとして表現してきた「メゾン マルジェラ」 フレグランス。そこからさらに発展させて、オートクチュールの厳格な精密さを香りの領域で体現するウルトラプレミアムコレクション“センツォリウム”が誕生する。

Maison Margiela Fragrances



約2年の歳月をかけて開発された新ラインは、メゾンの創作哲学をより純度高く抽出した新章ともいえる存在。これまで“レプリカ”オードトワレが記憶や場所、ある瞬間の情景を呼び起こすフレグランスだったのに対し、“センツォリウム”はより内省的。希望、怒り、驚嘆、覚悟、至福、狂喜といった“感情”をテーマに、人生の折々に立ち現れる強い感覚を、メゾンらしい感性で読み解いていく。

加えてこの新ラインは、芸術性を香りで結晶させた高級香水のカテゴリー、オート・パフューマリーへの本格的な一歩でもある。ローンチに先駆けてパリ本社で行われたプレビューにて、開発に携わったロレアル リュクス フレグランス ブランド グローバル・プレジデントのサンドリン・グロスリエはこのように語った。

「消費者は今、香りを通して“自分が何者であるか”を表現しようとしています。危機や不安が常態化した世界において、それはより切実な欲求となっているのです。だからこそ私たちは、よりラディカルに、そしてより身体的な感情へと踏み込む必要がありました。“センツォリウム”は本物であることと奥深さを求める、感度の高い愛好家たちに響く、メゾンの新たな節目となる作品です」。

“センツォリウム”を特徴づけるのは、メゾンの服づくりにおける思想である“解体と再構築”を嗅覚の領域で表現していること。オレンジブロッサムやタバコ、ローズ、インセンス、ウードウッドといった原料は、蒸留や濃縮、加工といったプロセスを経て一度分解され、そこから精密に再構築される。余分な要素を削ぎ落とし、素材の本質を追求することで、本来持つ緊張感や二面性を際立たせるアプローチは、服の構造をあえて露出させる「メゾン マルジェラ」のクリエーションとも重なる。そしてこの香りは、ひび割れたようなデザインのフラコンに収められ、不完全さの中に美を見出す「メゾン マルジェラ」の精神が視覚的にも表現された。

オート・パフューマリーの名にふさわしく、6章から成る本コレクションは、いずれも賦香率25%以上という高濃度で設計されている。チャプター6の“フィット オブ フォリー”に至っては、シリーズ最高となる30%を実現した。賦香率とは、香水に含まれる香料の濃度のこと。この数値が高いほど、香りはより深く、長く、肌に密着するように広がっていく。軽やかに移ろう従来のフレグランスとは異なり、“センツォリウム”はひとつの香りが肌の上にとどまり、時間をかけてゆっくりと変化していく。その体験は、単なる“香り”というよりも、ひとつの感情に身を委ねる感覚に近いのかもしれない。


Chapter 1 Blaze of Stillness(希望)センツォリウム パルファン ブレイズ オブ スティルネス

センツォリウム パルファン ブレイズ オブ スティルネス 75ml ¥62,700(4/24メゾン マルジェラ ファッション ブティック 先行発売)/メゾン マルジェラ フレグランス Maison Margiela Fragrances

人生の始まりに宿る、無垢なエネルギーを描いた香り。未来の可能性が開かれる瞬間の静けさを、閃光のように貫くイメージ。オレンジ ブロッサム アブソリュートの透明感、フィグ アコードの瑞々しいグリーン、スエード レザーの柔らかな温もりが重なり合い、新しい始まりの気配を繊細に表現する。調香はアントワーヌ・メゾンデュー。

Chapter 2 Silent Fury(怒り)センツォリウム パルファン サイレント フューリー

内側で静かに燃え続ける怒りをテーマにした一作。タバコ アコードのスモーキーな深み、スパイスの熱、パチョリの土のような力強さが交差し、抑制された感情の奥にある強度を浮かび上がらせる。言葉にならない衝動を描いた、力強いパルファン。調香はタンギー・ゲネ。

Chapter 3 Anguish and Awe(驚嘆)センツォリウム パルファン アングイッシュ アンド オー

未知と向き合うことで生まれる、恐れと高揚の同時性。ゼラニウムの鮮烈なグリーン、ローズの生々しい華やかさ、レザーの鋭さが重なり、美しさと不安がせめぎ合う瞬間を捉える。生の実感を一気に引き寄せるような、情熱的な香り。調香はデルフィーヌ・ルボー。

Chapter 4 Tender Defiance(覚悟)センツォリウム パルファン テンダー ディフィアンス

過去を手放し、自分の意志で進むことを選ぶ瞬間。リコリスの甘くほろ苦い余韻、インセンスの神秘性、ファー バルサムの生命力が重なり、静かでありながら揺るがない強さを描き出す。既成概念を超えるしなやかな意志を表現した香り。調香はドミニク・ロピオン。

Chapter 5 Delight in Despair(至福)センツォリウム パルファン デライト イン デスペア

永遠ではないと知りながら、今この瞬間を味わい尽くす歓び。サフラン クリームの濃密な高揚感、ムスクの肌に寄り添う柔らかさ、ウード ウッドの深い余韻が重なり、甘美さと儚さが共存する。官能的で奥行きのある一作。調香はニスリン・グリリエ。

Chapter 6 Fit of Folly(狂喜)センツォリウム フィット オブ フュリー

センツォリウム パルファン フィット オブ フォリー 75ml ¥62,700(4月24日 メゾン マルジェラ ファッション ブティック先行発売)/メゾン マルジェラ フレグランス Maison Margiela Fragrances

理性を手放し、衝動に身を委ねる解放の瞬間。パチョリの深み、アンバリー ウッドの揺らぎ、ミネラル ムスクの透明感が交錯し、常識の外側へと引き込むような陶酔感を生み出す。本コレクションで最も高い賦香率30%を誇る、圧倒的な存在感の香り。調香はスージー・ル・ハレーとフィリップ・パパレラ。

センツォリウム 全6種 75ml 各¥62,700(4月24日 メゾン マルジェラ ファッション ブティック先行発売)/以上メゾン マルジェラ フレグランス

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