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『寝ている間のいびき』“疲れのせい”と放置した50代男性→ある日、歯医者を受診したところ…判明した“意外な原因”に驚き

  • 2026.7.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。歯科医師の鷹巣多紀です。

「いびきが大きい」「寝ている間に息が止まっているように見える」と家族に言われても、疲れや年齢のせいと受け止めてしまう方がいます。そこに歯ぎしりや朝のあごのだるさが重なると、まずマウスピースを作ればよいのではと考えるかもしれません。

この記事では、歯ぎしりの相談を入口に、いびきと睡眠中の呼吸を確認する大切さに気づいた50代男性の体験を紹介します。

 Aさんに起きたこと

Aさんは、仕事が忙しい50代の男性です。妻から「夜中の歯ぎしりが強い」と言われ、歯が削れていないか心配になって歯医者を受診しました。

本人の目的は、歯ぎしり用のマウスピースを作る相談でした。ところが問診で睡眠の様子を確認されると、妻から大きないびきや、呼吸が止まったように見えることを何度も指摘されていた話が出てきます。

実は、昼食後に強い眠気が出る日もあり、朝起きても眠った感じが少ない状態が続いていました。Aさんは「忙しいから仕方がない」と考え、睡眠の問題として相談したことはなかったのです。

歯のすり減りは確認されたものの、歯医者では睡眠時無呼吸症候群の診断はできません。Aさんは、まず医科で睡眠中の呼吸を調べ、その結果に応じて歯医者で口の装置を検討する流れを知りました。

いびきと歯ぎしりを分けて考える

睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が止まる、または浅くなる病気です。大きないびき、無呼吸の指摘、日中の眠気、熟睡感のなさなどが手がかりになることがあります。

一方、歯ぎしりは歯やあごに負担をかけ、歯のすり減り、詰め物の欠け、あごのだるさにつながる場合があります。

どちらも睡眠中に起こるため、本人だけでは気づきにくい点が共通しています。
ただし、いびきがあるから歯ぎしりが原因、歯ぎしりがあるから睡眠時無呼吸症候群と決めつけることはできません。大事なのは、口の状態と睡眠の症状を分けて確認することです。

マウスピースだけで済ませない

歯ぎしり用のマウスピースと、睡眠時無呼吸症候群で使う口腔内装置(下あごを前に出して気道を保ちやすくする装置)は目的が違います。

睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置は、医師の診断や治療方針があったうえで、歯医者が口の状態を見ながら作製を検討するものです。自己判断で市販品や合わない装置を使うと、歯やあごに別の負担が出る場合があります。

歯ぎしりが気になって歯医者へ行くときは、いびきや睡眠の悩みも一緒に伝えてください。大きないびき、呼吸が止まるように見えた場面、日中の眠気、朝の頭の重さなどをメモしておくと、相談時に役立ちます。

家族の指摘は睡眠を見直す手がかりになる

歯ぎしりが気になって歯医者へ行くときは、歯のすり減りだけでなく、いびきや睡眠の悩みも一緒に相談してほしいと思います。

マウスピースをただ作るだけでなく、いびきの背景に睡眠時無呼吸症候群が隠れていないか、医科で確認することが大切です。

睡眠中の呼吸は医科で調べ、歯医者では歯やあごの状態を見てもらう流れになります。家族からの指摘を「疲れているだけ」と片づけず、受診時に伝える情報として生かしてください。


執筆・監修:鷹巣 多紀

大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
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