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「健康のため」“黒酢”を飲み続けた50代女性→ある日、前歯がしみるようになり…医師が明かした“意外な原因”に「体に良いと思っていた…」

  • 2026.6.19
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。食習慣と歯の関係性を、日々の診療のなかで感じている確認している歯科医師の鷹巣多紀です。

黒酢、炭酸水、スポーツ飲料、柑橘系の飲み物などは、皆さんにとって身近な飲み物かと思います。健康を意識して取り入れている方もいるでしょう。

今回は、毎晩の酢ドリンクを続けていた50代女性が、歯のしみから飲み方を見直した体験を紹介します。

 Aさんに起きたこと

Aさんは、健康管理に気を配る50代の女性です。「健康のために」と数年前から、夕食後に黒酢を薄めたドリンクを飲む習慣を続けていました。

お風呂上がりにテレビを見ながら少しずつ飲み、寝る前に歯を磨く流れです。甘いお菓子を控えている自負もあり、口への影響はあまり考えていなかったと言います。

ある頃から、冷たい水を飲むと前歯がしみるようになりました。歯の先が少し透けて見える気もあり、虫歯ではないかと考えたそです。

歯医者での診察では、虫歯だけではなく、酸性の飲み物に歯が長く触れる習慣も指摘されました。Aさんは「体に良いと思っていたものが、歯には負担になることもあるのですね」と驚いていました。

酸で歯が傷むとはどういうことか

酸蝕症(さんしょくしょう)とは、虫歯菌が作る酸とは別に、飲食物や胃酸などの酸によって歯の表面が溶ける状態を指します。歯の表面が溶けて少しずつ薄くなると、冷たいものがしみたり、歯の先が透けたり、表面がつるつるして見えたりすることがあります。

酸性度の高い飲み物には、黒酢、炭酸飲料、スポーツ飲料、柑橘系のジュースなどがあります。どれも飲んではいけないという話ではありません。

注意したいのは、だらだら飲む、寝る前に飲む、飲んだ直後に強い力で歯を磨くなど、歯が酸に触れる時間が長くなる習慣です。

健康習慣を否定せず、飲み方を見直す

Aさんは、酢ドリンクをすべてやめるのではなく、飲む時間を夕食中に寄せ、寝る前に少しずつ飲む習慣をやめました。飲んだ後は水で口をすすぎ、歯磨きは力を入れすぎないよう歯医者で確認しました。

健康のために選んだ飲み物でも、歯に触れる回数や時間が多いと負担になる場合があります。酸っぱいものを飲んだ直後に強く磨くと、表面がこすれやすい状態に重なることもあります。

冷たいものがしみる、歯の先が透ける、前より歯が短く見える、詰め物との境目が目立つなどの変化があるときは、年齢のせいだけにせず歯医者で相談しましょう。

まとめ:よい習慣も口の中では見直しが必要になる

酢ドリンクや炭酸水などを楽しむこと自体が問題とは限りません。大切なのは、歯が酸に触れる時間を短くし、寝る前にだらだら飲む習慣を避けることです。

歯がしみる変化が出たら、飲み物の種類、飲む時間、歯磨きのタイミングを思い出してみてください。食生活を責めるのではなく、続け方を歯医者と一緒に相談し調整してみましょう。


参考:

酸蝕症とは?(神奈川県歯科医師会) 
酸蝕症の病態と臨床対応(J-STAGE) 

執筆・監修:鷹巣 多紀

大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
歯科医師ママkiki|note: https://share.google/uUYsDiSMnkNKZCrOw
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