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『プラダを着た悪魔2』公開前に復習! メリル・ストリープの“憑依演技”が光る名作3選

  • 2026.4.11
『プラダを着た悪魔2』公開前に復習! メリル・ストリープの“憑依演技”が光る名作3選
(C) 2026 20th Century Studios. All Rights Reserved.

煌びやかな世界観と共感必至のストーリーで、世界中の女性たちの心を瞬く間に射止めた『プラダを着た悪魔』。劇場公開から20年経った今なお、時代を席巻した“働く女性のバイブル”として、幅広い世代から愛され続けている名作の続編『プラダを着た悪魔2』の公開が迫るなか注目されるのが、ワールドクラスの人気を誇り、今も生ける伝説として存在感を放っているメリル・ストリープだ。どんな役柄にも魂レベルで憑依してしまう彼女だが、その真骨頂が最も発揮されるのが「モデルとなる実在の人物」を演じた時。今回は、そんな彼女の「異常なまでの役作り」と「恐るべき再現力」が堪能できる名作3選を、深掘りしてご紹介する。

イギリスの首相からニューヨークのソプラノ歌手まで!

①モデルは実在のカリスマ編集長! “お仕事ムービー”の金字塔
『プラダを着た悪魔』(2006年)

ジャーナリスト志望のアンディが、悪魔のような上司ミランダの元で前向きに頑張る姿を描いた本作。その洗練されたスタイリッシュな世界観と、上司からの理不尽な難題に奮闘する等身大な物語は、映画ファンはもちろんのこと、ファッション業界や仕事を頑張るすべての人達の心を打ち、今でも愛されている。

そんな名作の中で圧倒的なオーラを放つのが、トップファッション誌「ランウェイ」編集部の頂点に君臨するミランダ・プリーストリーを演じたメリル。

モデルとなった人物は、アメリカ版「VOGUE」のカリスマ編集長、アナ・ウィンター。アナと同じく、業界を牽引する超カリスマのミランダだが、大声で怒鳴り散らすようなステレオタイプな悪役ではなく、囁くような低い声、氷のような視線、そしてコートを机に投げ捨てる無言の圧力だけで周囲を震え上がらせる。

しかし同時に、トップに立つ孤独や重圧といったもう一つの顔を持つのもミランダ。メリルはそんな彼女の絶妙な人間性を、たった数秒の表情で表現してしまう。理不尽なのにどこか嫌いになれない、不動の人気を誇るキャラクターを確立できたのは、メリルの抜群の演技力があってこそだ。

②モデルとなった人物はイギリス初の女性首相
『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(2011年)

強烈なリーダーシップで「鉄の女」と呼ばれたサッチャーの栄光と挫折を描いた本作。メリルはその主人公マーガレット・サッチャーを演じた。メリルがこの作品にてもたらした凄まじさは、外見の模写を超えた「肉体改造」にある。サッチャー特有の威厳ある低い声を出すために発声法を根本から変え、イギリス特有の階級によるアクセントの違いまで完璧にマスター。さらに、特殊メイクだけでなく、サッチャーの歩幅、首の傾げ方、さらには「入れ歯の噛み合わせによる口元の動き」まで研究し尽くした。

特に圧巻なのは、認知症を患い幻覚に悩まされる晩年の姿。かつて世界を動かした絶対的な権力者が老いと孤独に向き合う脆さを、ただの「モノマネ」ではなく、一人の血の通った人間の魂の叫びとして演じ切り、イギリス国民すら「本物がスクリーンに蘇った」と畏怖したほどの完璧な憑依ぶりで、メリルは3度目のアカデミー賞に輝いた。メリルの役者としての情熱が遺憾なく発揮されている傑作だ。

③ニューヨークの社交界のトップで、伝説的な「音痴」のソプラノ歌手
『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(2016年)

音楽を心から愛しているのに、致命的なまでに音程もリズムも外れてしまう実在の歌姫の半生を描いた本作。大富豪の彼女が歌手の夢を叶えるため、夫が周囲を巻き込み、カーネギー・ホールの満員舞台を目指す様を描く。メリルはその主人公フローレンス役を演じた。実はメリル自身は映画『マンマ・ミーア!』(2009年)や映画『イントゥ・ザ・ウッズ』(2015年)などで見事な歌唱力を披露している「歌うま俳優」。

だからこそ、ただデタラメに歌うのではなく、非常に高度なテクニックを駆使し、「本人は大真面目に、完璧に歌えていると信じ込んでいるのに、見事に音がズレていく」というフローレンスのリアルな音痴さを絶妙に表現している。また、この作品が素晴らしいのは、メリルがフローレンスを単なる笑い者にしていない点。

病気を抱えながらも、純粋に音楽を愛し、夢を追い続ける彼女の無邪気さと情熱を、メリルは愛情たっぷりに熱演している。大爆笑の後にホロリと泣かされる、メリルの人間への深い愛と観察眼が光る心温まる名作だ。

カリスマ編集長、鉄の女、そして愛すべき伝説の歌姫――。これまで実在のモデルたちに完璧に憑依し、キャラクターに圧倒的な説得力と人間味を与えてきたメリル・ストリープ。彼女のその計り知れない表現力が、待望の最新作『プラダを着た悪魔2』でも遺憾なく披露される。

メリルが20年ぶりにミランダに扮する本作では、トップファッション誌「ランウェイ」が未曾有の危機に直面。夢のためにミランダの元を離れ、報道記者として活躍してきたアンディが、編集部のピンチを前にカムバックすることになる。すべてにおいて完璧主義を貫くミランダ、彼女が絶大な信頼を寄せるナイジェル、成長してミランダの元に戻ってきたアンディ。そして、今やラグジュアリーブランドの幹部となり「ランウェイ」存続の鍵を握るエミリーも加わり、4人それぞれが胸に秘める強い野望がぶつかり合う――。

『プラダを着た悪魔2』は2026年5月1日より全国公開。

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