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「先生にチクるなよ」筆箱を壊され、絶望する小1息子。担任の『見事な誘導尋問』に「まさに教育のプロ」

  • 2026.4.9

子どもが成長するにつれ、親の目の届かない場所での人間関係が増えていきます。親として、どこまで介入していいものか、距離感に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。今回は、筆者の友人の体験談をご紹介します。

画像: ftnews.jp
ftnews.jp

小学生のトラブル

ある日の放課後、小学1年生の息子が少し沈んだ顔で帰宅しました。
聞くと、筆箱を友達のAくんに壊されたというのです。

それは、息子が小学校に入学した際、祖父母が贈ってくれたもの。
息子は「6年生になるまで大事に使う!」と宣言し、実際とても丁寧に扱っていました。

ショックだったのは、壊されたこと以上に、Aくんの言葉でした。
謝罪もなく、「テープでくっつければ?」と半笑いで言われたというのです。

さらに「先生に言うなよ」と口止めまでされたらしく……。

親としてはすぐにでも相手の親御さんや学校の先生に相談したいくらいでしたが、Aくんと息子が仲良しなのも事実。
息子は「友達を裏切るようで言えない」という葛藤を抱えていました。

幼い胸の葛藤

夕食の箸がなかなか進まず、何度も筆箱に目をやっては溜息をつく息子。
小さな胸の中で、「チクったと思われたくない」と悩み、怒りと友情がぐちゃぐちゃに混ざり合っているのが見て取れました。

親としてどういう対応をすべきか悩みましたが、直接相手の親に連絡すると、角が立つリスクや、息子がさらに責められる可能性もあります。

悩み抜いた末、私は連絡帳に事実をそのまま記すことにしました。

息子の「友達を裏切りたくない」という切実な願いを添え、あえて担任の先生に判断を仰ぐという、一歩引いた決断をしたのです。

鮮やかな解決

ベテランである担任の先生の対応は、驚くほど見事でした。

息子の名前を出さず、Aくんに対し「お友達の物を壊してしまった心当たりはないかな?」と優しく、かつ核心を突く問いかけをしてくれたのです。

先生のプロの眼差しに、Aくんも隠し通せないと悟ったのでしょう。
素直に非を認め、自ら息子の元に謝罪に来てくれました。

子どもの自尊心を守りつつ反省を促すという、まさに鮮やかな「教育のプロ」の仕事でした。

親としての勇気

「ママ、Aくんと仲直りできたよ!」
帰ってくるなり、そう言って玄関でランドセルを放り出した時の、雲が晴れたような笑顔。
筆箱は元通りにはなりませんが、どこかスッキリした様子の息子を見て、心からホッとしました。

私だけの力では、息子に我慢を強いるか、余計な火種を撒いていたかもしれません。

これからもきっと、成長する上で数々の悩みにぶつかることでしょう。
そのたびに親の私も迷うことがあると思います。

代わってあげることはできませんが、支えてくれる周囲の人の存在に感謝しながら、広い目で子どもを見守る大切さを忘れずにいたいものです。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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