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ミシュランガイド フランス 2026|今回昇格した「日本人シェフ」の店は?<コラム>

  • 2026.4.7

2026年3月17日、フランス・モナコで『ミシュランガイド フランス・モナコ2026年版』の授賞式が行われました。

選ばれた星付きレストランの総数は668軒。そのなかから、今回星を新たに獲得または星の数を増やした“昇格”レストランとして、54の1つ星、7の2つ星、1の3つ星レストランが発表されました。

新3つ星にはサヴォワ地方の「レ・モラニエール(Les Morainières)」が選ばれ、壇上には星を維持した名店とともに、フランス美食界の頂点に立つシェフたちが一堂に会しました。

MICHELIN Guide

なかでも会場の注目を集めたのが、日本人シェフたちの躍進です。

新2つ星には、日本料理「ハクバ(HAKUBA)」とフランス料理「アリアンス(Alliance)」の2軒が1つ星から昇格。

さらに新1つ星として、鮨の「ジン(Jin)」「ハナダ(HANADA)」、フレンチの「ピルグリム(Pilgrim)」「レタップ・ドレ(L'Étape Dorée)」の計4軒が選ばれ、合計6軒もの日本人シェフの店が新たな星の栄冠に輝く快挙を成し遂げました。

“美食の本場”フランスで、なぜこれほどまでに日本人シェフが評価されるのでしょうか。授賞式の会場で「アリアンス」の大宮敏孝シェフと、「ピルグリム」の長尾将希シェフにお話を伺いました。

授賞式で喜びを分かち合う1つ星の「ピルグリム」長尾シェフ〈左〉と、2つ星の「アリアンス」大宮シェフ〈右〉。 撮影=仲山今日子

「アリアンス」大宮敏孝オーナーシェフ

「いまは効率を求められる時代ですが、一見“無駄”だと思われることから生まれるものもあります。ちゃんとした料理を作るには時間が必要。日本人は責任を持って真面目にコツコツと働き、そういった文化を保っているのが強みだと思います」

「ピルグリム」長尾将希シェフ

「日本人は出汁にはじまる旨みベースの料理を食べて育っているので、食材本来の味わいを引き出した料理を作るのが得意。現代の料理が軽やかになる流れのなかで、たとえば鶏と鰹出汁といった異なる食材の旨みを重ねるなど、複雑かつ豊かな味わいの料理を生み出しています。そういったところが評価につながっているのかもしれません」

今回新たに星を獲得したシェフ以外に、トップシーンを走るシェフの存在も際立った授賞式となりました。

「Restaurant KEI」の小林圭シェフは、今回7年連続で3つ星獲得という偉業を達成。パリの伝説的名店「ランブロワジー(L'Ambroisie)」を継承した安發伸太郎(あわしんたろう)シェフは自身の料理で見事2つ星を射止めるなど、日本人シェフにまつわる明るいニュースが会場を沸かせました。

効率が求められる現代において、食材に向き合う手間を惜しまない日本人シェフの姿勢は、美食の本場で確かな信頼を築いています。2026年、フランス料理の最前線からますます目が離せません。

取材=仲山今日子 編集=井本茜(婦人画報編集部)

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