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「あのとき、許せていたら」意地悪だった姑。施設から帰宅し、最期に『命懸けで作っていた料理』に後悔

  • 2026.4.8

嫁いびりの酷かった姑が施設から帰ってくることになり、嫌々自宅に迎えたB子さん。
前とは打って変わり、丁寧な態度を取る姑でしたが、昔のことを思うと、許すことはできなかったそうです。
そんな矢先、突然の出来事が起こり――。

画像: 「あのとき、許せていたら」意地悪だった姑。施設から帰宅し、最期に『命懸けで作っていた料理』に後悔

意地悪だった姑……本当は関わりたくない

私の姑は、数年前から高齢者向け施設で暮らしています。

ある日、施設の職員から電話がかかってきました。
「実は、お義母様がどうしても家に帰りたいとおっしゃっていて……」

思わず、受話器を持つ手が強張ります。
薄情な嫁かもしれません。
でも――私にとって姑は、「できれば関わりたくない相手」でしかなかったのです。

姑の「嫁いびり」は酷いものでした。
作った料理を目の前で捨てられたり、私の両親のことまで否定されたりして、若かった私は、何度声を殺して泣いたことでしょうか。

忙しい夫はろくに話も聞いてくれず、「女同士なんだから、うまくやってくれよ」だけ。
そんな環境で、長年我慢し続けるほかなかったのです。

姑を今さら家に迎えるなんて、気が重いどころではありません。
それでも了承したのは、正直、世間の目を気にしてのことでした。

今さら遅い

久しぶりの自宅に、姑はどこか嬉しそう。
そして、拍子抜けするほど丁寧な態度になっていました。
以前のような刺々しさはなく、言葉もどこか遠慮がちで、まるで別人のよう。

けれど私は、そんな姑を素直に受け入れることはできなかったのです。
(今さら、しおらしくなったって遅いのに)
意地悪で冷たい感情が、胸の中で渦巻きます。

「私、少し休みますので、お義母さんもゆっくり過ごされてください」
少しでも姑と離れたかった私は、寝室に逃げ込みました。

突然の別れ

ガシャーン!!

しばらく眠った私は、突然の大きな物音にハッとし、目を覚ましました。
「えっ、なに――!?」

慌てて階下に降りると、キッチンで姑が、顔面蒼白で倒れているではありませんか。

「お義母さん!」

すぐに救急車を呼びましたが、姑はそのまま帰らぬ人となりました。

最期に作ってくれたのは、私の大好物だった

「あなたに謝りたいと、ずっとおっしゃっていたんです」
後日、施設の職員から聞かされた私は、愕然とします。

あの日、台所には煮物が鍋いっぱいに作ってありました。
甘辛く、ほくほくの煮物――。

姑は、最期に私の大好物を作ってくれたのでした。

あのとき、許せていたら

あのとき姑に歩み寄っていたらと、ずっと悔やんでいます。
「許し」は、相手だけでなく、自分自身の心も解放することなのだと、今ならわかるのです。

レシピを聞けずじまいだった、あの煮物。
どれだけ工夫をこらしても、姑のようには作れません。

もしかしたら、二人仲良く並んで料理をすることだってできたかもしれない。
私は台所に立ち、失った時間を探すように、そっと鍋をかき混ぜるのでした。

【体験者:50代女性・専業主婦、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。

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