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“見える”母の忠告から始まった恐怖体験。霊が呟く「すず、ねえ、ねえ」の意味とは…【書評】

  • 2026.4.5

【漫画】本編を読む

霊感のない人にとって、「幽霊」はどこか遠い存在かもしれない。けれど、もし“見える人”の目に、自分の背後に立つ“何か”が映っていたとしたら……。本稿で紹介する『しばたまが聞いた! 本当にあったすごい話』の収録エピソードは、そんな想像を現実に引き寄せる恐怖の体験談だ。

体験談を寄せたのは、代々第六感が強い家系に生まれた女性。祖父母も母も“見える”タイプだが、彼女自身にはそうした力はなく、心霊体験とも無縁だった。母親からは「あんたには守護霊が普通の人より多くついてるから安心だわ」と言われていたものの、特に気にも留めていなかったという。

ところがある冬の日、母から突然「次の休みお祓い行こ」と告げられる。1カ月ほど前から男性の霊が憑いており、当初はおとなしかったものの、最近になって様子が変わったらしい。その男性は「すず、ねえ、ねえ」と囁いていたというが、母親が改めて耳を澄ませると、それは殺意を帯びた恨みの声だった。

のちにこの霊は、以前女性が振った男性の生き霊であることが明らかになる。作中によると、人は他人を強く憎んだり、想いを募らせたり、羨んだりすることで、知らず知らずのうちに生き霊を飛ばしてしまうことがあるという。女性に取り憑いていた男性も、まさか自分の感情がそんな形で現れているとは夢にも思わなかっただろう。

見えていない人にとって、幽霊はどこか非現実的な存在だ。だが、気づかぬうちに自分が生き霊を飛ばしている可能性もあれば、背後に誰かの“想い”が立っている可能性もあるかもしれない。

文=ハララ書房

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