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<まさか>車椅子の高齢男性と、エスコートする金髪ピアスの若者。「優しいお孫さんですね」と声をかけたら

  • 2026.4.1

筆者が役所の総合受付で見かけた、車椅子の高齢男性と金髪ピアスの若者。付き添いの孫だと思っていたのですが、実は思いもよらない関係でした。さりげない優しさと、思い込みに気づかされた出来事です。

画像: <まさか>車椅子の高齢男性と、エスコートする金髪ピアスの若者。「優しいお孫さんですね」と声をかけたら

役所で見かけた“今どきの若者”

役所に行ったときのことです。総合受付に並んでいると、前に車椅子に乗った高齢の男性と、その車椅子を押している若い男性がいました。
若い男性は金髪にピアス。服装もわりと派手で、いわゆる“今どきの若者”という感じです。正直なところ、静かな役所の空気の中では少し目立つ存在に見えました。

でも、車椅子を押している様子を見ると、なんだかとても自然です。
「おじいちゃんの付き添いかな?」と思いました。
見た目は派手だけれど、ちゃんとおじいちゃんを連れてきてあげるなんて、優しいお孫さんなんだなあ。
そんなふうに思いながら、後ろからぼんやり見ていました。

さりげない気配りに感心

順番が来ると、若い男性が受付の職員さんに聞きました。
「すみません。〇〇の手続きは、どこへ行ったらいいですか?」
車椅子の男性の用件を、代わりに聞いてあげているようです。
職員さんが「ご案内します」と言うと、若い男性は「じゃ、オレはここで」と言って、車椅子のハンドルから手を離し職員さんにバトンタッチ。

高齢の男性は何度も頭を下げながら、
「おー、ありがとう、ありがとう」
と、若い男性にお礼を言っていました。
車椅子を押してあげるだけでも十分親切なのに、受付で手続きの場所まで聞いてあげるなんて。
なんて細やかな気配りだろう、と感心してしまいました。

まさかの一言

その様子を見ていた職員さんが、高齢の男性に声をかけました。
「お孫さんですか? 優しいですね」
私も内心そう思いながら聞いていました。

すると高齢の男性は、にこやかにこう答えたのです。
「知らん人や」
……え?
一瞬、耳を疑いました。
「入り口でウロウロしてたら、車椅子を押してここまで連れてきてくれたんや」

見た目ではわからないこと

さっきまで「優しいお孫さんだな」と思っていた人は、実はただの通りすがりの人だったようです。
金髪にピアスの、ちょっと派手な若者は車椅子を押して役所の中まで連れてきて、受付で用件まで聞いてあげて、細やかな気配りのできる優しい人でした。
人を見た目で判断してはいけない。そんな当たり前のことを、改めて教えられた気がしました。

【体験者:50代・筆者 回答時期:2026年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。

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