1. トップ
  2. おでかけ
  3. わずか3分の犯行!イタリアで名画を奪った犯人はルーブル美術館の事件に学んだ?

わずか3分の犯行!イタリアで名画を奪った犯人はルーブル美術館の事件に学んだ?

  • 2026.4.1
Roberto Serra - Iguana Press / Getty Images

イタリアのマニャーニ・ロッカ財団美術館が所蔵するルノワールとセザンヌ、マティスの名画3作品がわずか3分で盗み出された。ヨーロッパでは大胆な手口で芸術作品を盗む事件が相次いでおり、美術品の「捜索」の専門家は、「3分の可能性」について考え直す必要があるとしている。

盗まれたのは、オーギュスト・ルノワールの『魚』(1917年、ルノワールは同じ作品名で複数の作品を制作している)、ポール・セザンヌの『サクランボのある静物』、アンリ・マティスの『テラスのオダリスク』の3点。被害に遭ったそれぞれの作品の正確な評価額は現時点で発表されていないものの、合わせておよそ数百万ドル(数億円)とされている。

ルノワールの「魚」(1917年) Wikimedia Commons

この美術館を運営するマニャーニ・ロッカ財団がイタリアの『コリエーレ・デラ・セラ』紙に明らかにしたところによると、事件が起きたのは3月22日から23日未明(現地時間)にかけて。犯行時間は「わずか3分」だった。

犯行グループはエントランスのドアをこじ開けて侵入。3作品を盗み出し、警報ベルが鳴る中、美術館の庭を横切って逃走したという。

フードをかぶった犯人らは、警察官などが到着する前に素早く行動しており、美術館側は監視カメラの映像などから、組織化された窃盗団による犯行との見方を示している。

地元警察と、イタリア軍警察カラビニエリの文化遺産保護部隊(芸術作品・骨董品を巡る犯罪を担当)が現在、合同で捜査にあたっている。

セザンヌの「サクランボのある静物」(1890年ごろ) Wikimedia Commons

美術史家でコレクターのルイジ・マニャーニが1977年に設立、1990年から作品を一般公開しているマニャーニ・ロッカ財団美術館は、国内有数の個人コレクションを誇る。所蔵作品には、アルブレヒト・デューラー、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ、ピーテル・パウル・ルーベンス、アントニー・ファン・ダイク、フランシスコ・デ・ゴヤ、クロード・モネなどが含まれる。

マティスの「テラスのオダリスク」(1922年ごろ) WikiArt

ヨーロッパでは今回のパルマでの事件以外にも、主要な美術館を狙った窃盗事件が各地で発生している。2025年10月にはパリのルーブル美術館から、ナポレオンの皇后の宝飾品など1億100万ドル(約161億円)相当のクラウン・ジュエリーが盗み出された。また、同じ月にはスペインで、南部で開催される展覧会に貸し出すために輸送中だったおよそ65万ドル(約1億円)の価値があると推定されるパブロ・ピカソの絵画が盗まれ、行方がわからなくなっている。

盗難に遭った美術品の捜索を専門とする「アート・リカバリー・インターナショナル(Art Recovery International)」の創設者、クリストファー・マリネロによると、「犯人らがマニャーニ・ロッカ財団美術館の建物を事前に調査していたことは、ほぼ間違いない」という。

マリネロはさらに、『アート・ニュースペーパー』紙に対して次のように語っている。

「犯行グループはルーブル美術館での事件から、覆面をして迅速に行動すれば、どの美術館にも侵入(して犯行に及ぶこと)が可能だということを学んだのでしょう」

「美術館は、(犯行時間としての)『3分間の可能性』について、考え直す必要があります」

From TOWN&COUNTRY

元記事で読む
の記事をもっとみる