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【60代エンタメ】山時聡真と菅野美穂が主演『90メートル』は互いを思う親子の絆に涙が止まらない

  • 2026.3.25

高校生の息子と難病を抱える母、2人で暮らす親子の絆を描いたヒューマンドラマ『90メートル』が3月27日(金)より全国公開です。 母の介護のために部活を辞め、将来の進路に悩む高校生を山時聡真さんが、難病を抱えながら息子のことを第一に考えるシングルマザーを菅野美穂さんが演じます。介護やヤングケアラーの実態を描くと同時に、互いを思いやる親子の姿や高校生同士の友情に胸がいっぱいになる、感涙必至の物語。見どころを紹介しつつ、食べ物の登場シーンにも注目しました。

ストーリー

小学生の頃からバスケットボール一筋だった佑。 母・美咲(菅野美穂)が難病を患ったことで、母子家庭で育った佑(山時聡真)は高校2年のときにバスケ部を辞め、美咲の世話を優先せざるを得なくなる。ヘルパーの支援はあるものの24時間体制ではないため、佑が美咲のケアをしながら家事をこなす日々を送っていた。高校3年生になった佑は、地元を離れて東京の大学に進学したいという気持ちがあり、担任の先生からは自己推薦での受験を勧められる。だが、日に日に身体の自由を失っていく美咲にはそのことを打ち明けられず、常に手元にある呼び出しチャイムの音が、佑の心を引き留めるのだった。 そんなある日、介護施設のケアマネジャー・下村(西野七瀬)からヘルパーの増員により24時間ケアの体制が整ったことを告げられる。我が子の明るい未来を願う美咲は「お母さん、大丈夫だから。好きなようにしていいからね」と優しく声をかけるが──。

【見どころ1】母と息子、どちらの気持ちを思っても胸が締め付けられる

子どもの頃からバスケットボールに打ち込み、高校では部活仲間と青春を謳歌していた佑。女手ひとつで自分を育ててくれている母が難病を患ったことでヤングケアラーとなり、炊事、洗濯などの家事や、ヘルパーさんがいない夜間にはトイレの介助まで行う生活に。地元を出て東京の大学へ進学したいと考えていますが、身体の不自由な母を一人残しては行けないと、どこかで諦めています。

いっぽう、難病を患う母の美咲は、じょじょに動かなくなる身体や息子に頼らざるを得ない生活に対してもどかしく悔しい思いがあるはずですが、息子の前ではできるだけ明るく母親らしくあろうと努めています。 母ひとり子ひとり、できれば一緒にいたい。でも将来の夢に向かって歩き出したいし、それを応援したい。互いを思いやる気持ちが痛いほど伝わってきて、胸が締め付けられます。

佑と美咲、2人は最終的にどんな人生を選択するのか? 見守っているうちに涙があふれ、タイトルの意味を知った時にもう一段大きな感情の波が押し寄せるはず。そしてエンディングに大森元貴さんのソロ楽曲「0.2mm」が流れると、もう涙を止めることはできません。

【見どころ2】山時聡真×菅野美穂、表情で物語る2人の姿に圧倒される

この映画は何と言っても、母と息子を演じた2人の演技がすばらしい! 感情を爆発させる場面は少ないのですが、目や表情が気持ちを雄弁に物語っています。

藤原佑/山時聡真

佑を演じた山時聡真さんは5歳で芸能活動をスタートさせており、現在20歳。2023年、宮崎駿監督のアニメーション映画『君たちはどう生きるか』で主人公・眞人の声を担当。近年は学園ドラマや映画など出演作が相次いでいます。 思いがけずヤングケアラーになってしまい、夜中も母に呼ばれてトイレの介助をしなくてはならない高校生の、あきらめ、とまどい、内に秘めた思い、周囲に明かせないもどかしさ……まなざしですべてを伝えていました。

藤村美咲/菅野美穂

母・美咲役は、1993年に女優デビューして以来、数多くの映画やドラマに出演し続けている菅野美穂さん。現在は二児の母となり、『明日の食卓』(2021)『ディア・ファミリー』(2024)など、出演作でも母親役が続いています。 今作では難病患者として、少しずつ手足やのどの筋肉が衰えていく様子や、言葉を発するのが難しくなっていく姿をリアルに体現。ベッドに寝たきりで大きく動くことはできない中、いつだって大きな愛で息子を包んでいる母のやさしい表情が印象に残ります。

【ここにも注目!】不器用なカレーライスと束の間のコロッケ

慣れない家事を担うことになった佑。カレーをつくるも、じゃがいもにはところどころ皮が残り、具材の大きさがバラバラのため生煮え。でもだんだん料理も上手になり、美咲が食べやすいサイズに具材を切ってカレーをつくることができるようになっていきます。 母の介護のため友達との時間を諦めていた佑ですが、バスケ部マネージャーだった同級生の杏花(南琴奈)とはあるきっかけから、進路や勉強について話をするように。帰り道に商店街で揚げたてコロッケを買って2人で食べる場面を見ると、当たり前に見える何気ない学生の日常こそが、大切な瞬間だと気づかされます。 キャストの演技から日常生活のディテールまで、作品全体に思いやりとあたたかさがにじむ映画『90メートル』。ぜひハンカチ持参で劇場にてご鑑賞ください。

作品情報

『90メートル』
3 月27日(金)全国公開

出演: 山時聡真、菅野美穂、西野七瀬、南琴奈、田中偉登
監督・脚本 : 中川駿
配給:クロックワークス
©2026 映画『90 メートル』製作委員会

この記事を書いた人 富田夏子

雑誌ライター歴21年。得意分野はエンタメ、フード、ライフスタイル。映画ライター/映画ごはん研究家として、「映画とごはんをつなぐメディア」をSNSで展開し、映画と食に関連する情報や体験をシェアしている。日本映画ペンクラブ会員。 雑誌やWEBへの映画レビュー連載歴は14年で、俳優や映画監督のインタビューも手がける。料理取材の試食は残さず食べる食いしん坊。

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