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両親のいないチャラい&ギャルの双子が、幼い妹を溺愛! 日々の小さな幸せが何よりも尊いことを教えてくれるホームコメディ【書評】

  • 2026.3.13

【漫画】本編を読む

『我が妹のためならば』(葵日向/竹書房)は、両親を亡くした高校生の双子と、3歳の妹・ちーちゃんとの絆を描いた、最高に心が温まる物語だ。

チャラそうな見た目の史郎とギャルな見た目の美沙の双子の兄妹が主人公。ふたりは亡き両親に代わって「親代わり」となり、幼い妹・ちーちゃんを全力で育てている。周囲の大人たちは、派手な格好をした高校生がきちんと育児をこなせるのかと、最初は心配の目を向ける。しかし、そんな不安は読み進めるうちにすぐにかき消されることになる。

彼らの日常は決して楽なものではない。遊びたい盛りの高校生でありながら、学校に行き、家事をこなし、生活費を稼ぐためにアルバイトに精を出す。自由な時間はないはずなのに、ふたりの口から出るのは愚痴ではなく、妹への溢れんばかりの愛だ。美沙は母親のような深い愛情でちーちゃんを包み込み、史郎は父親のような頼もしさで家族を支えている。この見た目とのギャップには、誰もが心をつかまれるはずだ。

ちーちゃんの可愛らしさにも注目してほしい。怪我をした姉に「いちゃいのいちゃいのとんでけ」とおまじないをかける姿や、兄妹のために健気にサプライズを用意する成長ぶりには、コミカルな描写ながら思わず目頭が熱くなり、日々の何気ない幸せがどれほど尊いものであるかを教えてくれる。

難しい言葉や理屈は必要ない。ただ家族が大好きで、大切にしたいという純粋な気持ちがこの物語のすべてだ。この双子にとっての妹がそうであるように、私たちにとっても、愛おしい存在や、譲れない目標があるからこそ厳しい毎日を戦い抜けるのだ。読み終わった後には、心がぽかぽかとして、明日への活力が湧いてくる。大切な人を守り抜くため頑張っている人に、この物語を捧げたい。

文=ゆくり

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