1. トップ
  2. 働く女性の6割が悩む「見えない更年期症状」とは?オンライン診療の企業に“意外なサイン”を聞いた

働く女性の6割が悩む「見えない更年期症状」とは?オンライン診療の企業に“意外なサイン”を聞いた

  • 2026.3.7

毎日仕事や家事に追われていると、「なんとなく体がだるい」「頭がぼんやりする」といった不調をつい見て見ぬふりしてしまうかもしれない。しかし、あなたが「ただの疲れ」と思っているその症状、実は“更年期のサイン”だとしたら...。3月8日は、国連によって制定された「国際女性デー」。女性の生き方や働き方、そして「健康」について、あらためて社会全体で考える日だ。

今回話を聞いたのは、更年期世代向けのオンライン診療プラットフォーム「MYLILY(マイリリー)」を展開する株式会社My Fit 代表取締役CEO・山田真愛さん。意外と見逃しやすい更年期の症状や、健やかに働き続けるための対策などについて語ってもらった。

株式会社My Fit 代表取締役CEO・山田真愛さん 【画像提供=山田真愛】
株式会社My Fit 代表取締役CEO・山田真愛さん 【画像提供=山田真愛】

職場で「平気なフリ」をしている女性は6割以上

株式会社My Fitが40〜59歳の働く女性300人を対象に実施した調査(※)によると、日常的になんとなく不調を感じている人は約60%にのぼる。さらに、体調や気分が優れないときでも、職場や家庭でつい「平気なフリ」をしてしまう人は全体の62%に達しているそう。

(※調査概要 調査名:【40〜50代女性限定】働く女性の更年期に関する意識調査アンケート、調査期間:2026年2月25日、調査方法:インターネット調査、調査対象:全国の40~59歳の有職女性300人)

世間には「更年期は誰もが通る道だから、我慢してやり過ごすしかない」という空気がまだまだ根強い。不調を口にすること自体が、「甘え」や「自己管理ができていない」といった個人の責任にされてしまう傾向にあるのだとか。

「多くの女性が、職場に穴をあけられない、周りに心配をかけたくないという理由で、ギリギリまで我慢して笑顔を作っています。本来は社会や組織全体で受け止めるべき課題を、個人が一人で背負い込んでしまっているのが現状です」

「実際、調査でもサポートをためらう理由の1位は『相手に申し訳ない』(43%)でした。しかし、無理を重ねることは、やがて取り返しのつかないキャリアへの影響や心身の消耗を招いてしまいます」(山田さん、以下同)

症状そのものよりも、「不調」と言える空気があるかどうかで、しんどさは大きく変わってくるのかもしれない 【画像提供=写真AC】
症状そのものよりも、「不調」と言える空気があるかどうかで、しんどさは大きく変わってくるのかもしれない 【画像提供=写真AC】

え、これも更年期症状なの?経験者が語る「意外なサイン」

更年期と聞くと「ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)」や「イライラ」を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、実際に経験した女性たちからは、思ってもみなかった“意外な症状”に悩む声がたくさん上がっている。

たとえば、「朝起きたときや車を降りたときに、両膝の内側や足の裏に強烈な痛みがあった」「夜中から明け方にかけて、腕や手が痺れて痛みで目が覚める」といった、まるで整形外科に通うような痛みだ。ほかにも、「痰がずっと絡んでいるような息苦しさが半年くらい続いていた」という声まである。

さらに、「真冬に半袖で仕事をしていたら周りに引かれた。急に顔が真っ赤になって汗をだらだら流してさらに引かれた」と周りとの温度差に苦しむ声や、「仕事中に急に気持ち悪くなり、立っていられなくなって早退し、職場に迷惑をかけた」など、突然の不調に戸惑う切実な体験談も多い。

このように、更年期の症状は「のぼせ」や「イライラ」といった決まりきったイメージばかりが先行しすぎているとか。そのため、それ以外の不調が起きたときに自分でも更年期だと気づけず、原因がわからなくて迷走してしまうという問題が起きている。

「『更年期という言葉自体をなくしてほしい』という当事者の切実な訴えがあるように、更年期という固定化されたイメージ自体が足かせになってしまうことも…。関節痛がひどく整形外科を回り続け、2年間もドクターショッピングを繰り返した末に、ようやく婦人科で更年期だと判明したというケースもあります。更年期というイメージに結びつかないため、『ただの疲れ』『別の病気』と勘違いして適切な治療にたどり着けない、いわゆる“診療科迷子”になってしまうのです」

たとえ症状に気づいたとしても、適切な治療を受けられていないのが実情だ 【画像提供=写真AC】
たとえ症状に気づいたとしても、適切な治療を受けられていないのが実情だ 【画像提供=写真AC】

一番の予防策は、“医療につながる導線”を持つこと

では、こうした事態を防ぎ、不調を和らげるにはどうすればいいのだろうか。調査によると、症状を自覚しているのに治療を続けている人は、わずか4%しかいないという。

仕事や家事が忙しくて病院に行く時間がなかったり、「更年期症状は病気じゃないし…」と自分に言い聞かせてしまったりすることが、受診の高い壁になっているようだ。

これだけ医療へのアクセスが叫ばれる時代でも、女性特有の体の悩みとなると、まだまだ受診のハードルは下がっていない。「我慢して乗り切るのが普通」という社会の空気が、無意識のうちにプレッシャーとなり、病院を遠ざけているのかもしれない。

16歳で母親を乳がんで亡くした経験から医療の世界に課題感を抱き、生命工学を学んで起業した山田さんは、もっと早く受診し、“頼れる仕組み”を作ることの大切さを訴えている。

「『近所の婦人科は妊婦さんで込み合っていて行きづらい』『更年期症状かもわからないのに受診していいのだろうか』というお悩みもよく耳にします。だからこそ、忙しい女性には、スマホ一つで専門医につながる『オンライン診療』という選択肢を知っていただきたいのです」

「待ち時間がなく、夜遅い時間でも受診できるという 『心理的なハードルの低さ』は、現代の女性にこそ必要な環境ではないでしょうか。更年期の不調は決して我慢や気合いで乗り切るものではありません。体の変化を冷静に見つめ、早めに医療やテクノロジーに頼ることが、悪化を防ぐ一番の対策になります」

【図表】数字と声で見る見えない更年期症状の実態一覧 【画像提供=山田真愛】
【図表】数字と声で見る見えない更年期症状の実態一覧 【画像提供=山田真愛】

もしあなたにも原因不明の不調があるのなら、「平気なフリ」をお休みしてみてはどうだろうか。自分の体の声に耳を傾け、正しい知識や医療にうまく頼ること。その選択が、明日からの体と心を守ってくれるはずだ。

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

元記事で読む
の記事をもっとみる