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小樽市民の「モンブラン」は特別…「一口食べておいしさが違う」長く愛されるワケ

  • 2026.3.6

HBC テレビで、毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の情報ワイド番組「今日ドキッ!」。
北海道のさまざまな話題をご紹介している「今日ドキッ!」から、選りすぐりの情報をお届けします。

新しいお店が次から次へとオープンする一方、長く続いているお店があります。
北海道で50年以上続くお店にスポットをあて、愛されている理由を探るコーナー「ザ・ロングセラー愛されるにはワケがある」。

今回は、一度は閉店へと追い込まれた老舗復活の物語。
店再開へと結束したのは、職人たちでした。

小樽の人にとって特別な存在のケーキ店

小樽運河のにぎわいから少し離れた場所に、観光客でにぎわう表通りとは少し違う1本の通りがあります。

Sitakke

ここは観光地として知られるようになる以前から、小樽の人たちの暮らしとともに歩んできた「花園銀座商店街」。
地元では親しみを込めて、「花銀(はなぎん)」と呼ばれています。

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この花銀に、昭和の面影をいまに残す1軒の老舗洋菓子店があります。
1936年創業の「洋菓子の館」。

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小樽における洋菓子文化の先駆けとして、この街とともに歩んできました。

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小樽在住:「小さいころから小樽に住んでいて、小樽といえば『館』かなという感じで」

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小樽在住:「子どものころから誕生日などに必ず親が買ってきてくれたり、家族で出かけたあと最後にケーキを買って帰ることがよくありました」

小樽で生まれ育った人にとって、館のケーキは特別な存在。
誕生日やクリスマス、家族が集まる日には、いつもそこに館のケーキがありました。

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ショーケースには、常時20種類ほどのケーキが並びます。

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中でも、60年ほど前から愛され、変わらぬ人気を誇るのが「館モンブラン」。
小樽ならではの独自のスタイルを持つ1品です。

一般的にモンブランといえば、細く絞った栗のペーストをまとったケーキ。

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しかし小樽のモンブランは、ココアスポンジと生クリームの上に削ったチョコレートを山のように重ねたもの。
栗ではなく、チョコレートを主役にしたケーキです。

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小樽在住:「『小樽のモンブラン』といったら、あのクリームとチョコのスポンジみたいな。上にかかっている刻みチョコがすごく好きです。大人になってから、それが違うということを知って、結構驚きました」

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小樽在住:「前に聞いたのが、『お山のほうのモンブランをイメージして作っている』と聞いています」

栗が貴重だった時代、職人たちの工夫から生まれたともいわれている刻みチョコのモンブラン。
館では、60年以上の歴史があるといわれています。
このモンブランを、半世紀にわたって守り続けてきたケーキ職人がいます。

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武田 孝信さん。洋菓子の館に勤めて、2026年で50年です。

武田さん:「ココアベースのスポンジですよね。うちのは『軽め』ということでお客さんの『軽くて食べやすいですよね』という声はよく聞きますね。口どけがいいという、そういう軽めです。すっと溶けていくという…残らないという言いかたが正解なのかな…」

お客さんの中には、館のケーキじゃなければ食べられないと話す人も。

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札幌在住:「娘はあまり生クリームが好きではない子なんですが、館さんのモンブランのクリームは食べられるということで」

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父が小樽出身:「1口食べてやっぱりすごくおいしさが違うのと、あと食べ終わったあともずっとくどくなくて、幸せな気分になります」

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武田さん:「妥協はしたくないですよね。したくないというかしていないというか。生クリームとかバターなんかは、うかつに安い物に手をだしてしまうとまともに味に反映してしまうので、それだけはもう絶対にやってはいけないですよね」

洋菓子の館には、店の奥にもうひとつ大切な場所があります。

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昭和の面影を残す「喫茶室」。
いまも、常連たちの憩いの場です。

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番組スタッフ:「みなさん何歳ぐらいからこちらのお店にいらっしゃっているんですか?」小樽のサークル仲間:「高校生、10代。18~19歳ですね」
番組スタッフ:「みなさん何を食べられているんですか?」小樽のサークル仲間:「クリームぜんざいです」

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喫茶室では店頭に並ぶケーキを味わえるのはもちろん、長年親しまれてきた「クリームあんみつ」も人気のひと品です。

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実は、洋菓子の館は一度倒産を経験しています。
時代の流れの中で経営は次第に厳しさを増し、80年以上続いた老舗は2013年、その歩みを一度止めることになりました。

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その後、地元で飲食店を営む会社が事業を引き継ぎ、「洋菓子の館」は「館ブランシェ」と名前を変え新たな形で再出発します。
時代に合わせた新しいやり方で店を立て直そうとする一方、現場ではこれまでとは違うスピードや考え方に戸惑いながら手探りの時間が続いていました。

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そんな中、館が大切にしてきた時間をこの場所に残したいと店の名前を再び「洋菓子の館」に戻すことを願いでたのが、ベテラン職人の武田さんと当時は見習いだった現社長の増田さんでした。

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増田社長:「もう昔から来ているお客様の覚えめでたい名前というか、もう1回一度、1歩ずつでいいから原点に立ち返ろうという思いで名前を元に戻した」

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武田さん:「1回リセットになっていいのではないかという気持ちは正直しましたね。発祥のこの場所からまたスタートするというのは、逆にいいことじゃないですか」

2人にとって店名を戻すことは、忙しさの中で忘れかけていた最初の気持ちを思い出すための、きっかけにしたかったのです。

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増田社長:「武田がよく『おれはただ単純にお客さんの“館のケーキが食べたい”、そのケーキを作り続けることしかできないんだ』と言うんですけれども、それってものすごく重要なことというか。それを大切にしたいんですよ。もうとにかく武田なんですよ。すごく言い方が恥ずかしいですけれども、多分大好きなんでしょうね」

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武田さん:「すごく大事なパートナーということはもうこれ絶対に間違いないのですが、だけどそれを通り越して、ちょっと変わりものといえば変わりものだけどね!変わっているよね!ものすごくやっぱり、頼りになる…最高のパートナー」

きょうも『洋菓子の館』には、それぞれの思いを胸にお客さんが足を運びます。

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札幌在住:「札幌です。いま、うちの姉がちょうどグループホームに入っていまして、何を食べたいと言ったら『館さんのケーキを食べたい』ということで、ショートケーキを買いにきました」
番組スタッフ:「札幌からわざわざ?」札幌在住:「そうです、そうです。やっぱり館さんのケーキが食べたいって」

愛されるワケは…

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武田さん:「特にうちみたいに、おじいちゃんおばあちゃんの代から、長いこと館のケーキを食べている方はたくさんいる。そのお客さんたちのおかげで、現実的にこうやって復活させていただいているんだから、もう感謝しかないですよ。もうこの世界しか私も知らないので、作っていればね、いいんですよ。嬉しいんですよ。あとにも先にもケーキ作りしか私にはありません」

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【洋菓子の館】

住所:北海道小樽市花園1丁目
営業:0134-23-2211
定休日:午前11時~午後8時
定休日:水曜

※掲載の内容は番組放送時(2026年1月29日)の情報に基づきます。

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