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「頼れるものには頼ってほしい」精神科訪問看護師の経験を持つ著者が考える“きょうだい児”の親に対して思うこと【著者インタビュー】

  • 2026.3.6

【漫画】本編を読む

「~なんだから」「~らしく」……親から浴びせられた生まれ順や性別などの役割を押し付けられる言葉は、大人になっても抜けないもの。長子としての役割を求められ、親から世話をされる対象ではなくほかのきょうだいの世話をする対象として見られる。著者がそんな自身の過去を振り返り、漫画にしたのが『きょうだい、だけどいや ケアをさせられたきょうだい児だった、けど』(のまり/竹書房)だ。

主人公である手塚ナミは、妹・ミサが生まれた時から「お姉ちゃんなんだから」と我慢を強いられる。病気がちの妹を「身体が弱いんだから」と常にかばい、ナミがミサの面倒を見ることも家事をすることも当然かのように振る舞う母。家族と距離を置くため、ナミは県外の大学へ進学する決意をするが――。

著者は精神科訪問看護師として働いた経験を持つのまりさん。自身の体験だけではなく、精神科訪問看護師として見聞きしたことも本作には生かされているのだそう。その経験や創作にあたっての裏話をうかがった。

※本インタビューの内容は、個人の実際の経験・体験に基づく内容となります。

――妹のミサは体が弱く、姉のナミは「障害や病気を抱える兄弟姉妹を持つ子ども」である“きょうだい児”という立場です。もし、のまりさんがきょうだい児を抱える親の立場になった場合、どんなことに気を付けたいですか?

のまりさん(以下、のまり):なんでしょう……どんなに気を付けても、足りないことはありそうだなと思ってしまいます。だからこそ子ども本人や、周りの人たちとコミュニケーションを取り続けることを大切にしていくことでしょうか。

家族だったり周りの人だったりいろいろな方の意見を聞かないと視野狭窄(しやきょうさく)に陥ってしまいそうな気がします。医療機関など公的な支援に頼るというのも大事かと思います。親だけじゃできないことというのはやっぱりあるので。

――そう考えられるようになったのは精神科訪問看護師のお仕事がきっかけなんでしょうか?

のまり:それはありますね。社会に出て、「自分が常識だと思っていたことは、社会に出たらとっても非常識だったんだな」と思うことが多くて。人の意見は聞かないといけないなと思いました。と言っても、今も素直に聞けているかはわかりませんが(笑)。

――試し読み以降の見どころを教えてください。

のまり:見どころと言っていいのか迷いますが……。本作はきょうだいがテーマですが、親や家族に向けたモヤモヤを描いている作品でもあります。家族に対してモヤモヤを抱えている方は、読んでいただけたら「自分もこういうことがあったな」と共感してくださる方もいらっしゃったりするかもと。過去を振り返って、整理するお手伝いができたら嬉しいです。

取材・文=原智香

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