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「俺の送別会開いてくれよ」と嫌われていた上司からのお願い。当日、幹事の私が仕掛けた罠とは【短編小説】

  • 2026.2.28

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

モラハラ上司が望んだ宴

定年退職を間近に控えた上司は、最後まで周囲を困惑させる人でした。

「俺の送別会、盛大に開いてくれよ!」と、自ら触れ回る姿に部下たちは一様に苦笑いを浮かべるばかり。

日頃からモラハラやセクハラまがいの言動が多く、デリカシーに欠ける彼を、心から慕っている人など職場には一人もいなかったのです。

しかし、断れば後が怖いのも事実。周囲の「行きたくない」という重苦しい空気を一手に引き受ける形で、私が幹事を務めることになりました。

ですが、せっかくの会費を払ってまで、彼の自慢話や説教を延々と聞かされるのは耐えがたい苦痛です。

そこで私は、職場の仲間たちの笑顔を守るため、ある「小さな罠」を計画に組み込むことにしました。

送別会の舞台は、三時間の食べ放題・飲み放題コース。

私はお店を十九時から予約しましたが、上司にだけは「二十時スタートです」と嘘の時間を伝えたのです。

私が仕掛けた「空白の一時間」

当日、主賓不在で始まった宴席は、驚くほど晴れやかで楽しいものでした。気を遣う相手がいないだけで、お酒も料理もこれほど美味しく感じられるのかと、皆で感動を分かち合いました。

部下同士、これまでの鬱憤を肴に大いに盛り上がり、料理もしっかりと堪能したのです。

そして、宴が始まって一時間が経過した二十時、何も知らない上司がようやく姿を現しました。

「おい、もう盛り上がってるじゃないか。少し早くないか?」

怪しむ上司に対し、私は平然と最高の営業スマイルで答えました。

「すみません、みんな楽しみすぎてちょっと早めに着いちゃったんです。お料理は事前に頼んでおきました!」

運ばれてきた料理を食べ始める上司を横目に、私たちはすでに満足感でいっぱいです。

結果的に、上司と過ごす時間は実質二時間で済み、一時間の「心の平和」を勝ち取った私たちの顔には、静かな達成感が溢れていました。

たまにはこんな、幹事の特権を使った優しい嘘があっても良いのではないでしょうか。

 

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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