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【60代エンタメ】 “疑似家族”を通して本当に大切な人は誰かを知る『レンタル・ファミリー』はオール日本ロケのハリウッド映画!

  • 2026.2.25

アカデミー賞俳優ブレンダン・フレイザーが主演を務め、全編日本で撮影を敢行した映画『レンタル・ファミリー』が2月27日(金)より公開です。 東京で暮らす冴えないアメリカ人俳優が、依頼人の家族や友人を演じる“レンタルファミリー”の仕事を通して自分自身を見つめ直していく姿を描くヒューマンドラマ。柄本明さん、平岳大さんら日本人俳優も多数出演し、アメリカを拠点に活躍する日本人女性監督・HIKARIが構想から6年かけて完成させました。美しい映像とストーリー展開のすばらしさが印象に残る今作の、見どころを紹介します。

ストーリー

東京で暮らすアメリカ人俳優フィリップ(ブレンダン・フレイザー)。来日から7年経って大した仕事もなく、日本での生活に居心地の良さを感じながらも、本来の自分自身を見失いかけていた。そんな中、他人の人生の中で“仮の”役割を演じる“レンタルファミリー”の仕事に出会う。レンタルファミリー社の経営者、多田(平岳大)から一緒に働かないかと誘われたフィリップは、戸惑いながらも求められる役割を演じていく。やがて、シングルマザーから依頼された、娘(ゴーマン シャノン 眞陽)の入学試験のための父親役や、かつての大物俳優、長谷川喜久雄(柄本明)の娘から依頼された架空の外国人記者役といった様々な役割を演じるうちに、想像もしなかった人生を体験し始めるフィリップ。その先に彼が見つけたものとは――。

【見どころ1】自分にとって本当に大切な人とは?

かりそめの家族や恋人、友人になりすます、レンタル家族サービス産業。HIKARI監督のリサーチによると、日本にはそういったサービスを行う会社が300社近くあるとのこと。実在する会社のホームページをのぞいてみれば、結婚式の代理出席や合コンの人数合わせに来てほしい、旅行やイベントに同行してもらいたい、仕事のミスを一緒に謝ってほしい、ただただ寂しいから一緒にいてほしい……など多岐に渡る過去の依頼内容がずらり。

劇中でも、それぞれ色々な理由や秘密があってレンタル家族サービスを利用する依頼人たちが登場します。そうした依頼人との交流や、レンタルされる側の感情の揺れが丁寧に描かれ、自分がついた嘘、つかれた嘘に少しずつ傷つきながら前を向く主人公たちの姿を見ているうちに、本当に大切な人は誰なのか考えさせられる作品です。

【見どころ2】日本の美しさを再認識させてくれる

日本の風景を映し出す映像美も、この映画に欠かせない要素です。東京タワーやスカイツリー、富士山や新幹線といった日本らしさの象徴から、渋谷や新宿や神楽坂の街並み、アパートの窓から見える暮らし、スーパー、電車や駅のホーム、神社といった日常の風景がさりげなく織り込まれています。また、結婚式やお葬式といった日本独自のセレモニーの様子もユーモアを交えて表現されており、物語後半では自然豊かな熊本県・天草の景色も登場。海外での上映はすでに昨年から始まっていますが、あらためて日本の自然や四季、街並みや建物の美しさを感じさせてくれる作品になっています。

【見どころ3】意外性とあたたかみを感じるストーリー展開

作中には、フィリップと大きく関わることになる2組の親子が登場します。受験のために“外国人の父親役”が必要だった、シングルマザーとその娘。そして、世の中から忘れられつつある大物俳優の父親に自信を取り戻してほしいと、架空の“外国人記者役”を依頼した娘。この2組の親子とのつながりから、フィリップ自身も自分の両親のことを思い出し、やがて物語は思いがけない方向へと動き始めるのですが……。意外性とあたたかみを感じるストーリー構成が見事で、ラストシーンは思わず笑顔になるはず。

【ここにも注目!】日米の名優2人による圧巻の演技合戦

2022年公開の映画『ザ・ホエール』でアカデミー賞主演男優賞を受賞しているブレンダン・フレイザーと、日本映画界・演劇界を代表する俳優・柄本明。日米の名優2人による圧巻の演技合戦にもぜひ注目を。老舗のお好み焼き店で2人が鉄板をはさんで向かい合い、ソースをジュージューと焦がしながらお好み焼きを焼く場面は特に印象的です。

自然体ですべて受けとめるブレンダンと、一つひとつの仕草や言葉に迫力を感じる柄本さんの共演。特に後半の2人のシーンは圧巻で、心がビリビリと震えました。ぜひ劇場で楽しんでほしいです。

作品情報

『レンタル・ファミリー』
2月27日(金) 全国公開

出演:ブレンダン・フレイザー、平 岳大、山本 真理、柄本 明、ゴーマン シャノン 眞陽ほか
監督: HIKARI
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

この記事を書いた人 富田夏子

雑誌ライター歴21年。得意分野はエンタメ、フード、ライフスタイル。映画ライター/映画ごはん研究家として、「映画とごはんをつなぐメディア」をSNSで展開し、映画と食に関連する情報や体験をシェアしている。日本映画ペンクラブ会員。 雑誌やWEBへの映画レビュー連載歴は14年で、俳優や映画監督のインタビューも手がける。料理取材の試食は残さず食べる食いしん坊。

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