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「とんでもないことになってた」「昔と違う」“約58年”ぶりのリメイク、令和版『赤影』 緊張感たかまる“二重構造”

  • 2026.3.22

テレビ朝日系で、毎週日曜深夜0時10分から放送されている『仮面の忍者 赤影』は、主演の佐藤大樹、共演に木村慧人、笠原秀幸らを迎えた時代劇アクションだ。原作は横山光輝の同名漫画であり、1967年に放送された昭和版から数えると、およそ58年の時を経て2025年に蘇った作品でもある。戦国の史実と忍者活劇を交錯させた構造が特徴で、第18話では“歴史の転換点”と“個々の運命”が強く結びつく展開が描かれた。

“本能寺の炎”と奪われた主君、物語は決戦へと収束する

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『仮面の忍者 赤影』第18話より(C)テレビ朝日

燃え落ちた“本能寺”に駆けつけた赤影たちの姿から始まった第18話。主君の織田信長(EXILE・TAKAHIRO)の行方を案じる焦燥感が、序盤から空気を張り詰めさせている。しかし、そこで待っていたのは安堵ではなく、さらなる混乱だった。信長はすでに敵の手に落ちており、幻妖の軍勢に属する最後の刺客である夢堂典膳(山口祥行)によって連れ去られていたのである。

あと一歩間に合わなかったという悔しさが、赤影たちの行動に切迫した動機を与えていく。「天王山で待つ」という一言だけを残して消える敵の余裕は、同時に決戦の舞台を明確に提示する役割を持つ。戦いは避けられないものとして、静かに次の局面へと押し出された。

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『仮面の忍者 赤影』第18話より(C)テレビ朝日

“主君を奪還する”というシンプルな目的が提示されながらも、その背後には歴史の大事件がうごめいている。この二重構造こそが、今回の緊張感を一段と高めている要因といえる。今まで、コメディ要素が強い本作であったが、第18話では、シリアスな場面が多く、物語が終盤へと差し掛かっていることを、感じさせていた。

“秀吉の決断”が導くもう一つの主役ドラマ

一方で、もうひとつの軸として描かれるのが羽柴秀吉(柄本時生)の動きだ。毛利攻めの最中にありながら、彼はどこか落ち着かない様子を見せる。理由は単純で、信長の寵愛が赤影へと傾いているのではないかという不安にある。この人間臭い感情が、歴史上の英雄をぐっと身近な存在へと引き寄せる。
秀吉は、国内ドラマや映画で、何度も取り上げられてきた歴史上の人物だ。作品により、さまざまな解釈がなされているが、本作の秀吉は、群を抜いて底抜けに明るく、親しみやすいキャラクターだ。

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『仮面の忍者 赤影』第18話より(C)テレビ朝日

そこへ飛び込む“本能寺の変”の報せ。戦の最中であっても即座に判断を下し、進軍を中止して京へ引き返す決断は、まさに後の天下人を思わせる瞬発力を帯びている。この切り替えの速さが、彼の本質を端的に示している。
さらに印象的なのは、過去に白影(加藤諒)から告げられた言葉を思い出す場面だ。「もし主君に何かあれば、お前がその座に就く」という示唆は、単なる忠義の物語を一歩進め、“権力の継承”という重いテーマを浮かび上がらせる。

ここで描かれる秀吉は、まだ完成された英雄ではない。だが、迷いと野心の狭間で揺れながらも、確実に“その位置へ近づいている”人物として描かれている。その過程が、忍者たちの戦いとは別の意味でのドラマを生み出している。

第18話は、赤影側の救出劇と、秀吉側の決断劇が並走する構造になっている。それぞれが異なる角度から“本能寺の変”に接続し、やがて一つの歴史へと収束していく。この交差こそが、本エピソード最大の醍醐味だ。忍者アクションの緊張感と、戦国武将の心理劇。その両輪がかみ合ったことで、第18話はシリーズの中でも特に“物語が動いた回”として強い印象を残す内容となっている。

SNSでは、「とんでもないことになってた」「昔とは違う解釈」「楽しい」と、1967年に放送された『仮面の忍者 赤影』との違いなども楽しむ視聴者の声が聞こえている。第19話も、見逃せない。


テレビ朝日系『仮面の忍者 赤影』毎週日曜 深夜0時10分 ※一部地域を除く