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【50代からの「整う」ヨーロッパ便り】50代は、始まりの年齢──"いまの自分が好き"と思える未来へ

  • 2026.1.27

皆さんこんにちは、自然療法ジャーナリストで自然療法セラピストのmadokaです。
20代半ばから英国で自然療法を学び、世界各地の自然療法を体験しながら、現在は自然療法ジャーナリストとして活動しています。

本連載では、セラピストとして活動するなかで出会った仲間たちとのヨーロッパ周遊の記録をお届けしてきましたが、今回が最終回。約1か月にわたるイタリア、オーストリア、ドイツの旅を終えて日本に戻ってきた今、心に残っているのは、旅先で出会った女性たちの笑顔と優しさ、そしてしなやかな強さ。村の食品店の女将さんの笑顔、カルラさんの温かい食卓、そして錬金術工房の社長さんの輝く瞳をはじめ、薬局や市場、ジェラート屋さんでお話しした人。彼女たちは皆、生き生きと自分の人生を楽しんでいました。
そして、私が旅を通じて再発見したのは、「更年期は女性が終わるのではなく、ワイズウーマン(賢女)としての始まり」だということ。日本ではネガティブなイメージがある更年期ですが、ヨーロッパでは若い世代に知恵を授けていくステージに上がったというしるし。
私も今回の旅で、「叡智を得た女性」として敬まれるべく、自分に戻る力を取り戻しました。旅を通じて得た7つの気づきを皆さんとシェアしたいと思います。

1. 「できない」は思い込み──言い訳をやめたら、道が開けた

「時間がない」「お金がない」「だから旅には行けない」。そう思い込んでいた私に、友人が「いつ旅に出るの?」と声をかけてくれました。そこでハッとして、「旅に行く」ことを決意。その瞬間、不思議なことが起こりました。
イタリアに行ってみたいという仲間が現れ、ツアーを組み立てることになり、この連載の話も舞い込んできて……。言い訳をやめて一歩踏み出したことで、動き始めたのです。
よく考えると、私たちって「そんなの無理だ」とか「こうしなくてはいけない」といったたくさんのフィルターを持って生きているように思います。私たちは可能性の塊のはず。制限しているのは自分なのかもしれません。
そのフィルターを取り払ってきれいな視野を持ち、私たちの住む美しい世界をもう一度見直してみてもいいかもしれません。

2. 余白が呼び込む、素敵な偶然

今回の旅で特に意識したのは、スケジュールに余白を残すことでした。
イタリアの錬金術工房で出会った社長さんから、突然「ドイツの本社にも来てみない?」というオファーをいただいたとき、即座に「行きます!」と答えられたのは、時間に余裕があったから。この判断が、さらなる素敵な出会いと学びにつながりました。
旅はこういう引き寄せの連続。
隙間を作ることで、直感に従うことができ、計画していなかった素敵なことが次々と起こるのです。フットワークを軽くしておくこと、それが旅の醍醐味だと実感しました。

3. 日常を離れて、本当の自分に出会う

石畳の道を歩き、中世の街並みを眺め、波の音に耳を澄まし、山の空気を胸いっぱいに吸い込む。自然や歴史の中に身を置くことで、日常では見えなかった自分自身が見えてきました。

「こんな景色が好きなんだ」「こんな時間が心地いいんだ」「あのときの悩みって、こういうことだったんだ」と……。日本にいたときには気づかなかった自分の感覚に、素直に向き合えるようになりました。
無視せず、感じ尽くし、認め尽くす。自分の決めつけでジャッジせず、丸ごと受け止めると、スーッと心が軽くなります。そして、ワクワクやときめきを感じる心が戻ってきたのです。

4. まず「ありがとう」から──ヨーロッパ流の受け取り方

ヨーロッパの人々との交流で学んだのは、素直に受け入れることの美しさでした。
褒められたとき、「いえいえ、そんなことないです」と謙遜するのではなく、「そう言ってくれて嬉しいです。ありがとう」と素直に受け取る。断るときも、「ありがとう、でもその日は行けないの」「ありがとう、でも本当は自信がないの」と、まず感謝から始まる構文がヨーロッパ流。
自然の恩恵も、人の心遣いも、ありがたく感謝して受け入れること。すごく嫌なものは別として、自分の我を通すのではなく、素直に受け取れる私でいたい。そう思えるようになりました。

5. 体が語る、心の変化

旅から帰ってきて、サルサのレッスンに参加したときのことです。先生に「踊り方が変わったね。自由にグルーブに乗れるようになってる」と褒められて、驚きました。
気持ちがリフレッシュしたこと、日本では感じられなかった価値観に触れたこと、それが体の動きにまで現れていたようです。
もしかしたら、今までは狭い世界のなかでギューっと縮こまって生きていたのかもしれません。開放的になった私。縛られない私。自由な私。この旅は、これからの私の糧になるものをたくさんくれました。

6. 安心の外側へ──チャレンジが世界を切り開く

いつもの場所、いつもの人間関係、いつものルーティン。それらは安心感をくれますが、同時に私たちを守りの姿勢にしてしまうこともあります。
一方、旅はチャレンジの連続。
言葉が通じない、道がわからない、どうしよう?
でも、その一つひとつを乗り越えることで、世界が切り開かれていきました。元を辿ると、旅に出ると決めたこと自体がコンフォートゾーンを抜ける入り口だったのだと思います。
守りから攻めへ。でも、風に吹かれるような、川の流れのような、波に乗るような、自然体の攻めの姿勢です。

7. 地域に根ざした食が、美と健康を作る

カルラさんのアグリツーリズモで食べた食事をはじめ、毎日食べていたお料理が忘れられません。家の周りで採れた野菜、庭で飼っている鶏の卵、地元のお肉や乳製品。地産地消、サステナブルな生き方、スローフード──それらはイタリアの大切な文化であり、美と健康の基本でした。
食べることは生きること。
自然のリズムで育ったものを、感謝していただく。そんな当たり前のことが、どれほど私たちの心と体を整えてくれるか。そして、自然の中で体を動かすこと。散歩をすること。それらすべてが、ワイズウーマンたちの若々しさの秘訣だったのです。

50代は、始まりの年齢

この連載を通じて、私が一番伝えたかったこと。それは、「50代は終わりではなく、始まり」だということです。
更年期を迎え、体の変化に戸惑い、若い頃のように動けない自分に落ち込むこともあるかもしれません。でも、それは新しいステージへの移行期。自然療法をはじめとした自然と共に生きる選択をし、賢者の石を手に入れ、私たちは、これから黄金に輝く自分になっていくのです。
旅を終えて、私は思います。「いまの自分が好き」と思える未来は、自分で作れるのだと。やりたいことをやる。直感に従う。自分の感覚を信じる。感謝して受け取る。新しいことにチャレンジする。
ヨーロッパで出会ったワイズウーマンたちは、まさにそれを体現していました。年齢を重ねるごとに輝きを増す彼女たちの姿が、私に教えてくれたのです。

この連載を読んでくださった皆さんにも、ぜひ自分だけの「整う」時間を見つけてほしいと思います。それは大きな旅でなくてもいい。近所の散歩でも、お気に入りのカフェでも、月に一度のヘナの時間でも。「わたしに戻る」サイン。それを日常に持つこと。50代の揺れる日々に、そんな習慣があれば心強いはずです。

最後に、この連載を通じて私の旅に付き合ってくださった皆さんに、心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。
そして、これからも一緒に、歳を重ねることの素敵さを味わっていきましょう。

この記事を書いた人

自然療法ジャーナリスト/セラピスト 藤田 円

藤田 円

英国で自然療法に出合い、英国ホメオパス資格を取得。沖縄で育つ「リバイタライズヘナ」の魅力に惹かれ、商品プロデュースも行う。雑誌記事や書籍の執筆、著書に『ホメオパシーのくすり箱』がある。セミナーなどを通じて植物の力と自然と調和する暮らしの楽しさを伝えている。

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