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楽しみだった温泉旅行がつらい時間に…見知らぬ人の一言に救われた日

  • 2026.1.26
ハウコレ

楽しみにしていた温泉旅行。けれど、隣にいる人の言葉ひとつで、その時間が重く感じられることがあります。これは、彼との旅行中にずっと胸に抱えていたモヤモヤが、見知らぬ人のさりげない一言をきっかけに、少しずつほどけていった体験談です。

楽しみにしていた旅行のはずが…

付き合って1年になる彼と、初めての温泉旅行を計画しました。普段は仕事で忙しく、なかなかゆっくり話す時間も取れなかった私たち。この旅行をきっかけに、もっと関係を深められたらと期待しています。しかし、旅館に到着した直後から、彼の口からは不満の言葉ばかりが出てきました。「部屋が思ったより狭い」「料理の品数が少ない」「従業員の対応が遅い」。私が「でも、お湯はすごく気持ちいいね」と話を変えようとしても、彼は聞く耳を持ちません。さらに彼は、職場の同僚や友人の悪口まで話し始めました。せっかくの非日常の空間なのに、聞こえてくるのはネガティブな話題ばかり。私は相槌を打ちながらも、心のどこかで「この旅行、来なければよかったかな」と思い始めていました。

夕食の席で気づいた視線

夕食は、宿泊客が集まる食事処でいただくことになりました。隣のテーブルには、60代くらいのご夫婦が静かに食事を楽しんでいらっしゃいました。穏やかな雰囲気で、時折目を合わせて微笑み合う姿が印象的でした。

一方、私たちのテーブルでは相変わらず彼の文句が続いています。「この刺身、鮮度がイマイチだな」「隣の声がうるさい」。私は周囲に聞こえていないか気になり、食事の味もよくわからなくなっていました。

ふと顔を上げると、隣のご夫婦の奥様と目が合いました。責めるような視線ではなく、どこか優しさを含んだまなざし。私は思わず目をそらしてしまいましたが、その瞬間、自分が置かれている状況を客観的に見つめることができた気がしたのです。

見知らぬ人からの一言

食事を終え、私がひとりでロビーのソファに座っていたときのこと。先ほどのご夫婦の奥様が、そっと隣に腰を下ろされました。

「あの、失礼だったらごめんなさいね」

奥様は静かにそう切り出すと、穏やかな口調で続けました。

「あなた、旅行中もずっと気を遣っていて、疲れているように見えたの。余計なお世話かもしれないけれど…あなたが楽しいと思える時間を、大切にしてね」

たったそれだけの言葉でした。けれど、その一言が胸に深く染み込んできたのです。誰かに気づいてもらえた、ただそれだけのことが、こんなにも救いになるのだと知りました。私は「ありがとうございます」と小さく頭を下げることしかできませんでしたが、心の中で何かが静かに動き出したのを感じました。

そして...

旅行から戻った後、私は少しずつ自分の気持ちと向き合うようになりました。彼との関係を終わりにしました。「自分が心地よいと感じる時間」を大切にしようと思えるようになったのです。

人生には、思いがけない出会いが静かに道を照らしてくれることがあります。あの温泉旅行は、期待どおりの楽しい思い出にはなりませんでした。けれど、私にとって大切な気づきをもたらしてくれた、忘れられない旅になったのです。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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