優恵のおしゃれは心意気Vol.23「オレンジ色の冬到来、行けなかった温泉旅行のお話です」

クリスマスの数日前に、姉のように思っている方よりそれはそれは甘くて大きい蜜柑が届きました。なんと贅沢なことかと我が家は大喜びです。オレンジ色の美しさよ！

随分と前のことになりますが、友とお揃いでニーハイブーツを購入しました。友は赤色、わたしはオレンジ色。「オレンジ色のブーツなんて、この先絶対に出会えない！」そう思ったものですから、大切に履いています。先日、友より赤いブーツを履いている写真が届きました。わたしもオレンジ色のブーツを履いてお出掛けをしよう！と思い立ち、年の瀬に誘われたけれど予定が合わず残念ながら参加できない「温泉」に行くつもりのコーディネートを組んでみることにしました。

＜行くつもりの温泉旅行へ＞

長く愛用しているメンズのトレンチコートを着ています。ウールなので少し重いのですが、暖かいので丈の長いものでコーディネートをまとめたいと思う日に良いようです。ベルトをきちんと締めるのではなく、緩く結んでガウンのように着るのが好みです。トレンチコートは、ベージュの薄くて細身のもの、紫色のドレスのような袖にふくらみのあるもの、麻生地で大振りな花柄が華やかなもの、もうひとつメンズの黒い膝上丈のものなど、何着か持っていますが、それぞれに雰囲気が違いますので、コーディネートを考えるのは楽しみのひとつです。

＜愛しき旅行鞄＞

家から宿まで自分で荷物を運ぶ必要のない、車での二泊三日程度の旅にちょうど良いルイ・ヴィトンの旅行鞄です。シンプルなデザインがとても気に入っています。思い返せば何年も車で旅行に行くことがありませんでしたので、クローゼットでしばらくお休みしていました。ここ数年は二泊三日でも楽を覚えて小さなスーツケースをコロコロと引っ張っていたのです。けれど、意外と手持ちでも大丈夫なのかもしれないと思い直しましたので、次の旅は一緒に出掛けてみましょうか。

＜冬の麻と、オレンジ色と友の愛＞

艶のあるグレーの少し厚手の麻のワンピースは秋から春まで着ます。薄手の麻は春から夏と短い季節ですが、厚手のものは夏を除けばずっとです。おしゃれな男性の友人に「冬に麻なの？」と問われたことがありました。秋に着る麻、冬に着る麻、暖かい麻です。

オレンジ色のニットの手袋は、お揃いでブーツを購入した友より贈られたものです。ブーツを購入してから十年以上が経っていました。オレンジ色とオレンジ色、「友はわたしがオレンジ色を好きだと知っていた」ということをわたしは忘れていました。いつもわたしの一言を覚えていてくれる友が大好きです。

＜オレンジ色とグレーの美しきこと＞

オレンジ色とグレーの組み合わせがたまらなく好きです。こんなにきれいな色合わせがあろうかと買い求めたスカーフは、通年愛用しています。カシミヤニットのベレー帽のベージュに黒のラインもグッと来ます。ちょっとした色の組み合わせが大好物なことがあるのです。

車葉草にとても似ています。もしかしたら架空の草の葉かもしれません。夕焼けの色、朝焼けの色、葉の色をグレーで表現されていることが幻想的に見せてくれます。

＜素晴らしく蜜柑＞

愛媛県内に限られて栽培されている「紅まどんな」という蜜柑です。今年のクリスマスはオレンジ色なのでした。

みなさま、素敵な冬をお過ごしください！

＜今月のおしゃれ横丁＞
トレンチコート：Polo by Ralph Lauren（ポロ バイ ラルフ・ローレン）
グレーのワンピース：suzuki takayuki（スズキタカユキ）
オレンジ色のニーハイブーツ：KEITA MARUYAMA TOKYO PARIS（ケイタ マルヤマ トウキョウ パリ）
カシミヤニットのベレー帽：MAISON CARREE（メゾン カレ）

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この記事を書いた人（写真・文）

モデル、俳優 優恵

今年はモデルデビュー40周年。『大人のおしゃれ手帖』でもおなじみ、おしゃれと旅とおいしいものをこよなく愛する。『mc Sister』で人気を博し、俳優としても映画、舞台などで活躍。近年の出演作に『秘密のフレグランス』（2021）ほか。