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「この傘はいや!」泣き出す娘と、スルーする同じ園の保護者たち。唯一立ち止まってくれたギャルママは

  • 2026.1.14

雨の夕方、いつもの帰り道。ほんの些細なきっかけで、足が止まってしまいました。どうにもならず立ち尽くしていた私を救ってくれたのは、それまで勝手に距離を取っていた“意外な人”でした。子育ての現場で感じた、忘れられない出来事です。

雨の日の帰り道で

雨の日の夕方、こども園から子どもたちを連れて帰宅する途中の出来事でした。私は1歳の子どもを抱っこし、もうすぐ3歳になる娘と3人で歩いていました。こども園から駐車場までは一本道で、距離はおよそ50メートルほど。大人には短く感じる距離でも、子どもにとっては案外長い道のりです。

突然始まった「この傘はいや!」

園を出て10メートルほど進んだあたりで、娘が突然立ち止まりました。そして、「この傘はいや!」と言い出し、その場で泣き暴れ始めたのです。理由を聞いても、「いやなものはいや!」の一点張り。雨は降り続いていて、私は1歳の子を抱っこしており、両手がふさがっていました。

他に傘もなく、その場から動くことができません。周囲の保護者たちは、状況を見て「あーあ……」という表情で通り過ぎていきました。私は焦りと疲れで立ち尽くし、「どうしたらいいの……」と頭が真っ白になっていました。

足を止めてくれた“ギャルママ”

そのとき、通りかかったギャルっぽいママが足を止めてくれました。明るい髪色で、正直、これまであまり話したことのない人でした。その人はしゃがみ込み、娘の目線に合わせて、やさしく声をかけてくれました。「おばちゃんの、うさぎさんの傘使う〜?」

実は私は以前からその人のことを、「多分まだ20代前半なのに、子どもが3人もいて、しかももう小学生の子もいる。すごいな」と遠くから見ていただけでした。まさかその人に助けられるとは、この時まで思ってもみませんでした。

見た目じゃ分からない子育ての距離

その一言で、娘はすっと泣き止み、うさぎの傘に手を伸ばしました。私は思わず、「ありがとうございます」と頭を下げました。見た目だけで勝手に距離を取っていた自分を、少し恥ずかしく感じました。

子育ては、年齢や雰囲気ではなく、経験と優しさでつながっていくものなのだと、あの瞬間、心から実感しました。あの雨の日の帰り道は、今でも忘れられない出来事です。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2023年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。

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