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「この傘借りるね!」と言うが一度も返さない同僚。だが、私が傘に仕掛けた罠で恥をかいた話【短編小説】

  • 2026.1.5
「この傘借りるね!」と言うが一度も返さない同僚。だが、私が傘に仕掛けた罠で恥をかいた話【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

傘を勝手に借りる同僚

「あ、雨だ。ごめん、今日もこの傘借りるね!」 私の返事も聞かず、デスク脇から傘をひったくっていく同僚。

これで何度目でしょうか。彼女は「明日返す」という言葉を一度も守ったことがありません。

すでに私のお気に入りの傘は三本、彼女の家へと消えたままです。

注意しても「えー、減るもんじゃないし、ケチだなぁ」と笑ってごまかされる日々。

誠実に対応するのが馬鹿らしくなった私は、彼女が二度と私の傘を奪わないよう、ある「罠」を仕掛けることにしました。

今回用意したのは、どこにでもある普通のビニール傘です。

ただし、私はその内側に、ある工夫を凝らしました。

幼い子供たちに絶大な人気を誇る、超・幼児向けキャラクターのデコレーションシールを、傘の内面いっぱいに貼り付けたのです。

ニコニコと笑う正義の味方や、カラフルな動物たちが、傘を開いた瞬間に視界を埋め尽くす仕様です。

ビニール傘は畳んでいる状態だと、シールの全貌は見えにくいです。

決行当日

ついに決行の日、予報通りの夕立が降りました。

彼女はいつものように、私の制止を振り切ってその傘を掴み、外回りへと飛び出していきました。

その日は、彼女が密かに憧れている他部署の素敵な先輩も同行する、重要な打ち合わせだったはずです。

一時間後、彼女はびしょ濡れに近い状態で、顔を真っ赤にして帰ってきました。

話を聞けば、駅前で先輩や取引先の方々と合流した際、自信満々に傘を広げたのだとか。その瞬間、目の前に広がったのは、幼児向けキャラクターたちの満面の笑み。

「わあ、すごい趣味だね……」 先輩は引き気味に苦笑いし、取引先の方からは「お、お子さんの傘を間違えて持ってきたのかな?」とフォローという名の皮肉を言われ、彼女は土砂降りの中、キャラクターに囲まれながら移動する羽目になったそうです。

「あんなの、嫌がらせだよ! 恥ずかしくて死ぬかと思った!」と怒鳴る彼女。

私はにっこり笑って答えました。

「あら、親戚の子供にプレゼントする予定の大切な傘だったんです。間違えて持って行っちゃうから……。でも、返してくれてありがとう」

それ以来、彼女が私の持ち物に触れることは二度となくなりました。

大切なものを守るには、時にはこれくらい徹底した「対策」が必要なのかもしれませんね。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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