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【80代でもOK】認知機能を守れる「最強の方法」とは?10のメリットを徹底解説

  • 2026.1.14

【80代でもOK】認知機能を守れる「最強の方法」とは?10のメリットを徹底解説

普段あまり運動をしない人は、認知症リスクが高いことがわかっています。運動が認知症予防に欠かせない生活習慣である理由とは? 認知症協会代表理事・山根一彦さんに教えていただきました。

運動は脳を鍛える最強の方法です!

筋肉量の維持だけでなく、脳の栄養作りも

運動量が多い高齢者の脳は体積が大きく、運動量が減ると認知症発症率は高くなることがわかっている。認知症協会代表理事の山根一彦さんは、「運動こそ脳の健康に絶対必要」と言う。

「筋肉が減ると、歩行、着替え、入浴などの日常動作が困難になります。ストレスも抱えますし、そのストレスが脳ヘダメージを与え、認知症発症率を高めてしまうのです」

さらに運動には、脳に栄養を与える効果があると言う。

「運動をすると、脳の栄養であるBDNF(脳由来神経栄養因子)が分泌されます。このBDNFを含む栄養や酸素は、運動で血流がよくなると脳の神経細胞の細部まで届けられます。すると記憶を司る海馬の神経が成長し、認知機能が守られるのです。運動をしなければ脳に栄養も刺激も届きにくくなり、認知機能が守られないのです」

「80代以上でも、毎日の運動習慣で認知機能の低下が防げたという報告があります。認知症リスクを下げるために、運動を習慣にしましょう」

脳トレとの違い

「脳トレ」といわれるゲームやドリルも、「運動」も脳を鍛えますが、脳へのアプローチも目指す結果も異なります。「運動」が脳を鍛える最強の方法だという理由は?

【脳トレ】脳の機能の一部をピンポイントに刺激

「脳の状態を検査する認知機能テストでは、空間認識能力や集中力、判断力などを診断できます。このテストでわかるような機能の衰えに対してアプローチするのが、脳トレです。脳トレは、弱くなった機能を強くするように鍛えるものです」

【運動】脳そのものを強い脳に

「健康な脳はどこかに変異があった際に、ネットワークを作って可塑性を発揮したり、海馬の神経細胞を増やしたりできる可能性があります。つまり、運動をすることは、弱くなっている脳の一部だけでなく、脳全体をトレーニングすることになるのです」

運動をすることの10のメリット

運動は体力を維持するのはもちろん、健康的な心身を保ち、認知症リスクを低下させます。ここに挙げた10のメリットすべてにおいて、運動することで、すぐに効果が表れます。

①海馬を大きくする

「記憶をコントロールする海馬は、運動での刺激と血流量の増加により脳に栄養を届けると、周囲が可塑性を発揮したり、神経細胞が増えたりして、海馬自体が成長していきます」

②脳の血流量を増やす

「栄養のある食事をとっても、脳に届けられないのでは意味がありません。運動で血流がよくなると、脳の神経細胞の細部まで栄養と酸素が届けられます」

③血管を強くする

「有酸素運動をすると血流がよくなり、血管内の細胞が活性化して、血管の炎症の修復につながります。また、血管が広がるので、動脈硬化も予防できます」

④ストレスを減らす

「適度な運動は、幸福感やリラックス感をもたらす脳内神経ホルモンを分泌させます。ストレスは脳の炎症につながるので、ストレスを受けないこと、解消することが大切です」

⑤心肺機能を強くする

「有酸素運動は多くの酸素を取り込んで心肺機能を高めます。これは生活習慣病や心血管疾患の予防、疲労回復など全身の健康保持につながり、認知症リスクが低下します」

⑥集中力を上げる

「脳内合成ホルモンであるドーパミンの分泌量が増え、集中力が上がります。集中することで脳も刺激され、記憶力が上がるといった効果も期待できます」

⑦血糖値を下げる

「血糖値を下げるインスリンに対する反応が弱まると、より多くのインスリンが必要となり、その結果、認知症を引き起こす物質が蓄積されてしまいます」

⑧睡眠を改善する

「体を動かすと睡眠の質が上がります。よい睡眠ができると、認知症の原因となる物質が洗い流されます。そのため、良質な睡眠は認知症予防にとって、とても重要です」

⑨ニューロンの生存率を高める

「ニューロンとは、情報の伝達と処理を行う、認知機能に必要不可欠な神経細胞です。筋肉が刺激を受けることで、ニューロンも刺激を受け、生存率が高まります」

⑩脳の成長を助ける

「加齢に伴い、神経細胞の成長や再生を促すBDNFという物質の量は減っていきます。しかし、運動をすると、BDNFの血中濃度は高くなることがわかっています」

撮影/柴田和宣(主婦の友社) 取材・文/森山佳織
モデル/西 さとみ(ゆうゆうフレンド)

※この記事は「ゆうゆう」2025年2月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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