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小学校のバザーの名物・豚汁に『異物混入』と思いきや → 犯人と「変な味」の理由に胸がつまる

  • 2026.1.12

小学生の頃、年に一度開かれるバザーを楽しみにしていた方は多いのではないでしょうか。当時は楽しみな行事のひとつ、程度でしたが、大人になり主催者側になって初めて気づく大変さ。子供たちのために張り切る大人たちでしたが、“異物混入”の騒ぎに……。

新天地にて

私は転勤族として、これまで全国さまざまな地域に住んできました。ある年、ある地方の小学校で、息子がいる私はPTA役員を任され、地域の伝統行事であるバザーに参加することになったのです。そこで、思いがけない出来事に遭遇します。

秘伝の豚汁

その小学校では、毎年バザーで提供される豚汁が名物になっており、代々受け継がれたレシピを使うのが決まり。私は8名の豚汁係の一員として、当日の朝6時に集合し、大鍋2つを前に黙々と作業を進めました。

バザーが始まると豚汁は飛ぶように売れ、順調に思えたのですが、ある保護者が「なんか味、変じゃない?」とつぶやいた瞬間、空気が一変。周囲がざわつき、校長まで駆けつける事態に発展。味見をした校長も「確かにいつもと違うような……」と首をかしげ、豚汁ブースは異例の一時閉店となりました。

騒ぎの真実

食材の管理状態、レシピの確認、係の体調など、あらゆる点が調べられましたが異常は見つかりません。そんな中、係の一人が小さな声で「もしかしてこれですか?」と、発したその手に握られていたのは空になった味噌の袋。

その味噌は、レシピ指定のブランドとは違うメーカーのもの。しかもその地域では赤味噌が主流なのに、彼女が使ったのは白味噌だったのです。

実は、彼女も転勤族で地元PTA役員から陰湿ないじめを受けていたとのこと。腹いせに白味噌を混ぜたと告白し、騒然とする周囲の役員たち。私自身も、地元のPTA役員から嫌がらせを受けていたので、彼女の気持ちが理解できなくはありませんでした。

事情を知った校長はその地域出身者で、「これからは風通しのよいPTAにしましょう」となんとかその場を収めました。

新たな名物

その後すぐに雰囲気が良くなったわけではありませんが、あの日を境に露骨ないじめは消えていきました。そして翌年のバザー。例年通り豚汁を求める声はあったものの、彼女は粘り強く交渉し、今年だけという条件でコーンスープ店を出すことに成功。

すると、これが子どもたちに大ヒット。材料費は豚汁の4分の1で済み、味も大好評。それ以降、バザーの目玉は豚汁からコーンスープへと静かに移り変わっていきました。

伝統は大切ですが、時には時代に応じ、新しい風を入れることも大事なのだと、私はこの出来事を通して感じています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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