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4人の達人に聞いた“アジアの最愛ウェルネスリゾート”健康を見つめる旅へ

  • 2026.1.11
〈左〉撮影=名和真紀子 〈右〉写真提供=Tanjong Jara Resort

健康を見つめる旅、いまどんなリゾートへ出掛けましょう? 4人の達人に聞きました。

よいリゾートには自然に対する“愛”と、それを支える“知”がある

トラベルライター・坪田三千代さん

トラベルライターとして世界中を旅する坪田三千代さんは「リトリートの本質は大自然との融合に尽きる」と語ります。「五感を満たし、感性を浄化し、エネルギーを与えてくれる──。その“演出”がいかにさりなげく、美しく、ディープに図られているかが、そのリゾートの価値を決めるといってもよいでしょう。そしてその演出の鍵を握るのが人。関わる人の価値観や美意識、施術なら熟練度が、滞在の満足度に大きく関わってきます。よいリゾートには自然に対する“愛”があり、それを支えている確かな“知”があるのです」

そんな坪田さんの長年のお気に入りがインドネシアにある「コモ シャンバラ エステート」。「自然を敬うセンスが大好き。幸福感に溢れる土地の本来の長所を最大限に生かし、変えないようにしつつも客室を増やすなど、施設をレベルアップさせています。食も充実していて、シンプルかつセンスがよいという気取らなさが魅力です。同じブランドで、ブータンの『コモ ウマ パロ』もおすすめ。特に伝統的なドッツオという石焼き風呂と国技のアーチェリー体験はぜひトライしてください。食もブータンのリゾートで一番おいしいと評判です」

「コモ シャンバラ エステート」のピラティススタジオ。鬱蒼とした森の中にひっそりと建てられたスタジオは三面が窓になった開放感のある空間。個々の体の悩みや目的に合わせた、プライベートレッスンを受けることができる。 撮影=名和真紀子

つぼたみちよ●世界の85カ国以上を旅し、長年にわたって旅行誌や女性誌で旅に関する記事を企画、取材、執筆する。味わいのある旅から富裕層向けのラグジュアリーな旅まで、旅のトレンドや楽しみ方を提案。

日常生活を向上させるヒントを享受して、無理をしない滞在を

トラベル&スパジャーナリスト・ 板倉由未子さん

「一人一人に合ったペースで、無理なく取り組むことができるウェルネスプログラムが増えているように感じます」と話す、トラベル& スパジャーナリストの板倉由未子さん。「滞在期間を通して何かをストイックに追求するというより、自宅に帰ったあとの生活にも生かすことができるようなアイディアを得られたり、特定の目的を設定するにしても、レジャーなどのオプションを楽しむ余裕が設けられているプログラムが多くなってきています。マレーシアの『タンジョン・ジャラ・リゾート』では地域の伝統的なトリートメントを体験するだけでなく、食事や生活習慣、ホスピタリティなどを通じて、随所で日本においても真似したいと思うようなエッセンスに出合うことができます」。また“名スパリゾート”と評される施設の多くは、長年にわたってその土地ならではの文化や習慣、自然素材を珍重し、伝統的な健康メソッドを受け継いでいるといいます。「なかでも『シックスセンシズ』『コモ』の各施設は洗練されていてフレンドリー。ウェルネスプログラムにおいても強制される感覚がありません。スタッフの距離感も心地よく、そんなシンプルさが魅力です」

プールが2つある「タンジョン・ジャラ・リゾート」。デッキチェアでくつろぎながら、特別な時間を過ごすことができる。 写真提供=Tanjong Jara Resort

いたくらゆみこ●女性誌の編集者を経て独立。世界中を巡り、ラグジュアリーメディアを中心に、土地に息づく文化、美、食、健康を軸に旅の企画を手掛ける。旅や癒やしをテーマにしたイベントでナビゲーターも務める。

定期的に訪れて心身のチューニングをしたい、究極の“癒やし”リゾート

ビーチライター・ 古関千恵子さん

国内外のビーチを旅するビーチライターの古関千恵子さん。世界中のビーチリゾートを訪れた古関さんが太鼓判を押すのがタイの「カマラヤ・コ・サムイ」です。「サムイ島の南に位置するリゾート。美しい入江を占有していて、ここに滞在しているゲストのみがその景色を堪能することができます。楽園のような、のんびりとした平和な雰囲気が何よりの魅力。そこにいるだけで癒やされる自然のなか、ホメオパシーやアーユルヴェーダ、中医学など多彩なアプローチでゆったりと健康を目指します」

最近ではカタールの「ズラル・ウェルネスリゾート バイ チバソム」が特に印象的と古関さん。「中東ですが、ここはタイの『チバソム ホアヒン』から派生しており、東洋の伝統医療にも似た“アラブ・イスラム伝統医療”で滞在をマネジメントするところが日本人向き。海水のラグーンやトリートメント、温浴施設など気持ちのいいアクティビティや施術がとにかく充実。帰るときには体の悪いものをすべて落としたような感覚になります。そして、食事が抜群に素晴らしい。車を定期的に車検に出すように、数年に一度にここで体のメンテナンスができたらとてもよいと思います」

こせきちえこ●ダイビング雑誌の編集者を経てフリーランスに。国内外を旅し、ビーチやリゾートを取材。海にまつわるトピックを中心に幅広い媒体に寄稿している。現在は旅行会社設立のため準備中。

老舗に外れなし。施術の質を決める人材や風光明媚な立地の力

メディアプロデューサー・ 小野綾子さん

メディアプロデューサーの小野綾子さんは「ウェルネスリゾートの質は“人材”で決まる」と話します。「リピーターは“神の手”を求めて、施術者の“追っかけ”になる──。それほど施術者は大切です。タイの『チバソム ホアヒン』は付属の教育機関を有するなど、施術者のレベルに安定感があります。目標達成型という打ち出しや、ここから普遍化したプログラムも少なくなく、行けば新しい発見がある。老舗であり、業界を牽引するパイオニア的な存在といえるでしょう。そんな“チバソム”の哲学を受け継いだ『ズラル・ウェルネスリゾート バイ チバソム』は食も設備もさらに磨き抜かれていて、現時点では個人的に“地上最高”のおこもりリゾートです」

さらに、インドの「シックスセンシズ ヴァーナ」は「ヨガ好きにはたまらない本気のプログラム。生まれ変わるような体験ができます」とのこと。そして「シックスセンシズ」最初の旗艦施設、ベトナムの「シックスセンシズ ニンバンベイ」も一押しです。「老舗で施設自体は新しくありませんが、プログラムがよくアップデートされていて、質が高い。風光明媚な立地も人を癒やす圧倒的なパワーをもっています」

「シックスセンシズ ヴァーナ」では、自身の体質や目的に合わせて、食事のメニューを選ぶことができる。地元で採れたフレッシュな食材やインドらしいスパイスがたっぷり。 写真提供=Six Senses Vana

おのりょうこ●広告代理店勤務ののちライターへ。複数の女性誌で連載をもち、数々の流行語を生み出す。現在は出版物を中心にプロデュース業を手掛ける。海外のリトリート巡りが趣味。

撮影=名和真紀子 編集・文=松永裕美 佐藤 彩(ともに婦人画報編集部)

『婦人画報』2026年1月号より

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