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症状出たときにはもう手遅れ?「前立腺がん」の発症リスク高める2つの「生活習慣」とは 専門医が予防法を解説

  • 2026.1.11
前立腺がんの原因は?(画像はイメージ)
前立腺がんの原因は?(画像はイメージ)

近年、日本人男性のがん罹患数は増加し続けており、特に前立腺がんは、男性が最もかかりやすいがんといわれています。前立腺がんの原因や初期症状の有無、予防法などについて、なかざわ腎泌尿器科クリニック(石川県野々市)院長で泌尿器科専門医の中澤佑介さんが解説します。

動物性脂肪の取り過ぎに要注意

前立腺がんを発症する人が増えているのは、社会の高齢化に伴い、発症リスクが高まる年齢層が増加していることや、食生活の欧米化、そして血液によるPSA(前立腺特異抗原)検査の普及が進んだことが大きく影響していると考えられます。

前立腺がんは、男性特有の臓器である前立腺にできるがんです。前立腺は、男性のみが持つ生殖器の一つであり、膀胱(ぼうこう)のすぐ下に位置し、尿道を取り囲むように存在しています。その大きさはクルミの実ほどで、精液の一部である前立腺液を分泌し、精子の活動を助ける重要な役割を担っています。

前立腺がんは、他のがんに比べて進行が比較的ゆっくりなことが特徴です。しかし、進行すると骨やリンパ節など、体の他の部分に転移することがあります。前立腺がんの主な症状は、がんの進行度によって異なります。順番に紹介します。

■初期症状前立腺がんは、初期の段階では自覚症状がほとんどありません。そのため、健康診断などでPSA検査を受けて初めて見つかるケースが多くあります。

■進行した際の症状がんが進行し、前立腺が大きくなると、尿道を圧迫して次のような症状が現れることがあります。

・頻尿(トイレに行く回数が増える)・排尿困難(尿が出にくい、勢いがない)・残尿感(排尿後も尿が残っている感じがする)・血尿

さらに進行して骨に転移すると、腰や股関節の痛み、下半身のしびれなどの症状が出ることもあります。

前立腺がんは、複数の要因が複雑に絡み合って起きると考えられています 。現在までに、前立腺がんの発症リスクを高める要因として、主に次のようなものが挙げられています。

■加齢最も大きなリスク要因です。高齢になるほど発症リスクが高まります。

■遺伝(家族歴)前立腺がんは他の部位のがんよりも遺伝的要因の関与が強いです。父親や兄弟に前立腺がんの人がいる場合、リスクが高まります。

■人種白人や黒人は、アジア人に比べて発症リスクが高いとされています。

■飲食物や喫煙の影響・食生活動物性脂肪の過剰摂取は、前立腺がんのリスクを高める可能性があるとされています。特に、高脂肪の肉類や乳製品の過剰摂取には注意が必要です。

・喫煙喫煙そのものが前立腺がんの直接的な原因になるという明確なエビデンスはまだ不十分です。しかし、喫煙者は非喫煙者と比較して、進行した前立腺がんになるリスクが高いという研究結果が複数報告されています。

前立腺がんを完全に予防する方法は確立されていませんが、次のような生活習慣を心掛けることで、リスクを減らせる可能性があります。

■食生活の改善・動物性脂肪の摂取を控えるバランスの取れた食事を心掛け、肉類や乳製品の過剰な摂取を避けるようにしましょう。

・野菜や果物、お茶などを積極的に取る例えば、トマトに含まれるリコピンや、緑茶に含まれるカテキン、大豆製品に含まれるイソフラボンなどは、前立腺がんのリスクを低減させる可能性が示唆されています。

■適度な運動定期的な運動は、肥満を予防し、前立腺がんのリスクを下げるのに役立ちます。

■禁煙喫煙は他の病気のリスクも高めます。禁煙は、前立腺がんのリスク低減に加えて、健康全般を守るために重要です。

■定期的な検診50歳以上の人は、定期的にPSA検査を受けることを強く推奨します。PSA検査は、血液を少量採取するだけで前立腺がんの可能性を調べることができ、早期発見に非常に有効です。

前立腺がんは、日本人男性にとって身近な病気となりつつあります。この病気は早期発見すれば治癒が期待できますが、先述のように初期は自覚症状がほとんどありません。従って、日頃から食生活や運動習慣を見直し、発症リスクを低減する努力を続けること、そして何よりも、PSA検査を定期的に受診することが重要です。

ご自身の症状やリスク因子が気になる場合は、決して自己判断せずに、最寄りの泌尿器科クリニックを受診し、専門医に相談することをお勧めします。早期の相談と正確な診断が、ご自身の健康を守る第一歩となります。

オトナンサー編集部

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