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"まだ会社員やってるの?"と見下してきたマルチ勧誘女の現在

  • 2026.1.6
ハウコレ

久しぶりに届いた友人からの連絡。懐かしさに心が温かくなることもあれば、その裏にある目的を知って、複雑な気持ちになることもあります。

今回は、学生時代に仲の良かった女友達からの連絡がきっかけで、思わぬ経験をすることになった女性のお話。あの日、関係を見直す決断をした彼女が、数年後に知った"その後"とは——。静かに自分の道を歩み続けた彼女の体験をご紹介します。

懐かしい友人からの突然の連絡

ある日、スマートフォンに届いた一通のメッセージ。送り主は、大学時代のサークル仲間だった友人でした。卒業してから連絡を取る機会はほとんどなく、届いたのは実に3年ぶりのこと。

「久しぶり!元気?ちょっとお茶しない?」という軽い文面に、私は純粋に再会を楽しみにしていました。

待ち合わせ場所に指定されたのは、おしゃれなカフェ。学生時代の思い出話に花が咲くのかと期待して向かった私でしたが、席に着いた瞬間、なんとなく違和感を覚えたのです。友人の隣には、見知らぬ男性が座っていました。

"まだ会社員やってるの?"という言葉

再会の挨拶もそこそこに、友人は「紹介したい人がいるの」と切り出しました。隣の男性は、彼女の彼氏だという。そこから始まったのは、聞いたこともない健康食品の会社の説明と、いかに効率よく稼げるかという話。いわゆるマルチ商法の勧誘でした。

友人は彼氏の顔色をうかがいながら、セールストークを懸命に話しています。困惑する私に、彼氏に促された友人はこう言ったのです。

「まだ会社員やってるの? 私たちはもう会社に縛られない生き方を選んだよ」。かつての親友から発せられた見下すような口調に、胸がチクリと痛みました。

「今日は話を聞きに来ただけだから」とやんわり断ると、彼氏が露骨に不機嫌な顔をして、友人もつられたようによそよそしくなったのです。

断った日を境に関係は終わった

その後も何度かメッセージが届きましたが、内容はすべて勧誘に関するものばかり。「一緒に自由になろう」「このチャンスを逃すのはもったいない」「彼も絶対向いてるって言ってる」。私が丁寧に断り続けると、やがて連絡は途絶えました。

学生時代のあの頃の彼女を思い出すと、少し寂しい気持ちになります。けれど、私は自分の選択を信じることにしました。

毎日コツコツと働き、少しずつキャリアを積み上げていく。地味かもしれないけれど、それが私の選んだ道だから。友人のことは、そっと心の隅に置いて、私は日々の生活に戻っていきました。

そして...

あれから数年が経ち、私は希望していた人事部への異動が叶いました。ある日、中途採用の書類選考をしていたときのこと。何十枚もの履歴書に目を通していた私は、見覚えのある名前に手を止めました。

——友人だ。

履歴書の写真には、あの日カフェで見た自信満々の表情はなく、どこか疲れた様子の彼女が写っていました。職歴欄には数年間の空白。そして志望動機の欄には、丁寧な字でこう書かれていたのです。

「安定した環境で、地道にキャリアを積んでいきたいと考えております」

あの日、私に向けられた言葉が静かに脳裏をよぎりました。

「まだ会社員やってるの?」

私は何も言わず、その履歴書を「検討中」の山にそっと重ねました。彼女を落とすつもりはありません。でも、特別扱いするつもりも。正当に、公平に。

人それぞれ選ぶ道は違い、正解は誰にもわかりません。ただ、自分の直感を信じて関係を見直したこと。地道な道を歩き続けたこと。それは間違いではなかったと、今は静かに思えるのです。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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