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「紙のメニューを返して(笑)」最新の注文方法に振り回されるも「歳を重ねるのも悪くない」と思ったワケ

  • 2025.12.31

いつからQR注文が当たり前になったのでしょうか。友人と外食した際、オーダーに思いのほか時間を取られ、時代の変化を実感しました。便利さに追いつけない自分に、年齢を感じた筆者の体験談です。

画像: 「紙のメニューを返して(笑)」最新の注文方法に振り回されるも「歳を重ねるのも悪くない」と思ったワケ

久々の再会でよみがえった空気感

約7年ぶりに会ったママ友。遠くから大きく手を振る姿に、懐かしさがこみあげました。

互いに「記憶の中の姿」とは少し違って見えます。予約した店へ向かう途中、ママ友が自信満々で別の扉へ進みはじめました。

「そっち、入口じゃないから!」
とツッコミを入れると、本人は顔を赤らめて爆笑。変わらない“抜けた感じ”に、久しぶりの距離も一気に縮まりました。

QRオーダーに振りまわされる私たち

お店に入るとQRオーダー方式。
「こういうの増えたよね」
「紙のメニューの方が、分かりやすいのに」

ぼやきつつ操作を始めるものの、さっき見つけた料理がどこにもない。セットの選択で迷い、確認ボタンが反応せず、ふたりそろってアタフタ。

さらに、取り皿を頼もうと店員さんを呼んだら、
「取り皿は、タブレットからご注文お願いします」と案内されました。

「え、取り皿まで!?」

と視線を交わした瞬間、なぜかツボに入り、ふたりで肩を震わせて笑ってしまいました。

「こういうので戸惑うあたりが、年齢でてるよね」と苦笑しつつ、ようやく料理にたどりつきました。

まだ続く“小さな混乱”

食後は喫茶店へ移動。アプリで注文しようとするも、メニュー画面が開かない、店舗設定ができない、と再び小さな混乱が続きます。

「今どこ押した?」「え? あれ? 違う……」

沈黙と笑いがランダムに訪れ、最終的にふたり並んでレジへ。

アプリの便利さより、対面の方が早いという結論に落ち着きました。

“年齢のにじみ方”に気づいた瞬間

いつの間にか、オーダーひとつに振りまわされる側になっている私たち。

「こういうところに、年齢感じるよね」また同じ結論にたどりつき、再び小さく肩を揺らしました。

若さは少しずつ遠ざかっても、こうして一緒に笑えるネタはどんどん増えていく。

大人の階段をのぼるのも、案外悪くない──そう思えたエピソードでした。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。

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