デロンギの「一生これでいい」ヒーターとは？エアコンの「乾燥・騒音・風」に疲れた人へ最適な理由

2025.12.28

冬の暖房といえばエアコン、という人は多いと思います。ただ、長時間使っていると空気の乾燥が気になったり、風が直接当たる感じに少し疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。連載「色々使ってみなくちゃ気が済まない〜フォトグラファー田中利幸のガジェット“ガチ”レビュー〜」、今回試してみたのはデロンギの「マルチダイナミックヒーター Wi-Fiモデル（MDHAA15WIFI-BK）」です。温風を出さず、じんわりと部屋全体を温めるタイプの暖房器具。実際に使ってみてまず感じたのは、空気が乾燥しないこと。エアコン暖房でありがちな喉の渇きや、部屋の空気がカラカラになる感じがなく、長時間つけていても快適でした。

即暖性よりも、静かさが魅力

デロンギ「マルチダイナミックヒーター Wi-Fiモデルブラック」￥97,800（税込み）

「従来比2倍の即暖性」と聞くと、かなり早く暖まりそうな印象です。ただ、正直なところ、スイッチを入れてすぐに部屋中がポカポカ、という感じではありません。

逆に言えば、「今すぐ暖まりたい」よりも「ずっと快適でいたい」人向けの暖房、とも言えそうです。

14畳ほどのリビングダイニングで試したところ、部屋の反対側に設置した温度計は30分で約0.4度の温度上昇と、かなり緩やかな変化。広い部屋を全体的にすぐに暖めたいというニーズに対しては、風が出ないことが不利に働きます。その点ではエアコンのほうが即効性はあります。

ただ、その代わりにマルチダイナミックヒーターを使っていて際立つのが、静粛性。動作音はほぼ無音で、ついているのを忘れてしまうほどです。これが就寝時や、静かに作業したいときにはかなり快適。エアコンの送風音が気になる人には、向いている暖房だと思います。

見た目はシンプル、操作まわりはスマート

デザインは良くも悪くも「ヒーターらしい」見た目。細長いボディにキャスター付きで、特別に凝った意匠はありません。

ただ、液晶表示や操作パネルはすっきりしていて、シンプル。全体としてはクセがないデザインながら、どことなくスタイリッシュさを感じるのは、さすがのデロンギ。どんな部屋にも合わせやすい印象です。

サイズは幅275×奥行495×高さ665mm、重量約11.4kg。 10〜13畳対応モデルとしては、特別大きすぎることもありません。

キャスターがあるので移動は楽ですが、持ち上げるときはやや重く、手をかける部分も浅め。頻繁に部屋を移動させて、持ち運ぶような使い方を考えている場合は少しネックになるかもしれません。

ケーブル長は約2.4mあるので、使い勝手はしっかり。使わないときはコードをまとめてACアダプターを本体に装着できるので、収納時にもスッキリまとまります。

アプリ操作で、使い勝手は一段アップ

Wi-Fiモデルなので、スマホアプリからの操作にも対応しています。オン・オフや温度設定、スケジュール管理など、日常的に使いたい機能は一通りそろっている印象。

中でも便利だと感じたのがGPS連動機能です。スマホのGPSと連動して、範囲内に出入りするときに自動でヒーターのスイッチをオン・オフできます。外出時の消し忘れ防止や、帰宅前に部屋を温めておけるのは地味に助かります。「ちゃんと消したかな？」という不安が減ることや、無駄な電気を使わずに済むのは、使用する上での安心感に繋がります。