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子どもの熱に振り回されない体温リズムとサインについて小児外科専門医竹内先生にお伺いしました

  • 2025.11.7

子どもの体温が高い気がする・・・これは病院へ行った方がいい?平熱が高めだから判断が難しい!そんな悩みについて、たけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生にお伺いしました。

子どもの「体温リズム」を知ると、発熱に振り回されなくなる

ママ広場

そもそも「平熱」って何度?子どもの平熱の考え方

お子さんの体温を測るたびに、つい心配になってしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。
子どもの体温は大人よりも少し高めで、環境や活動によっても変動しやすいのが特徴です。
まず知っておきたいのは、「平熱」には個人差があり、子どもそれぞれに『その子なりの正常範囲』があるということです。
健康な子どもの平均体温は、一般的に36.5~37.5℃の範囲が目安とされています。
生まれたばかりの赤ちゃんは新陳代謝が活発で、体温調節の機能も未熟なため、やや高めの傾向があります。
大切なのは、数字よりも「いつも通り元気で食欲があるかどうか」を見ること。日頃からお子さん自身の『いつもの体温』を把握しておくと、発熱時に慌てずに済みます。

知っておきたい!子どもの体温リズムと特徴

子どもの体温は1日の中でも一定ではありません。一般的に朝方が最も低く、午後〜夕方にかけて高くなるというリズムがあります。
この体温のゆらぎは「概日リズム(サーカディアンリズム)」と呼ばれ、体に備わった自然な仕組みです。
ただし、乳幼児では自律神経やホルモンによる体温リズムの調整機能が未熟であるため、体温の上下動が大きくなりやすいという特徴があります。
その背景には次の2つの理由があります。
体のつくり:赤ちゃんは体に対して体表面積が広く、皮膚が薄いため、外気温の影響を受けやすい。
活発な代謝:成長のために多くのエネルギーを使うため、少し動いただけでも体温が上がりやすい。
このように、子どもの体温は大人よりも変動しやすく、外気温や活動量などの影響を強く受けます。

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保護者が注意すべき「体温サイン」と受診の目安

一般的には、37.5℃以上を「発熱」、38.0℃以上を「高熱」と定義しています。
しかし、数字だけで慌てる必要はありません。大切なのは、体温よりも全身状態を観察することです。
私は発熱したお子さんを診るとき、必ず「食べられていますか?」「眠れていますか?」「遊べていますか?」と、保護者の方にお聞きするようにしています。
数字以上に、こうした『いつもと違うサイン』が子どもの体調をよく反映してくれるからです。

こんな時は病院を受診しましょう

○生後3か月未満で38℃以上の熱がある
○ぐったりしていて元気がない、顔色が悪い
○水分をあまり摂れず、おしっこの量が少ない
○呼吸が苦しそう、ぜーぜーしている
○嘔吐や下痢を繰り返している
○けいれんを起こした

最後に

体温は、お子さんの体調を映す大切なバロメーターです。
けれども、数字だけを追いかける必要はありません。
「いつもと違うサイン」を見逃さないことが子どもの健康を守る第一歩です。

※記事の作成にあたって、文章の整理や読みやすさの調整に生成AIをサポートツールとして使用しています。

執筆者

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竹内雄毅
竹内雄毅

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。

小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営し、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開している。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注いでいる。現在は、隣接地に人が自然に集まり安心して交流できる広場の構想を進めており、家族と地域が互いに支え合える環境を形にしていこうとしている。

京都府精華町「たけうちファミリークリニック」 ホームページ

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