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東海大がインカレGL敗退…「言い合うだけじゃなく…」栃木SC内定の田畑知起が明かす“個性派集団がまとまったワケ”

  • 2025.12.16

[第74回全日本大学サッカー選手権大会決勝ラウンド第2節、筑波大 4-0 東海大、12月15日、神奈川・相模原ギオンスタジアム]

東海大は筑波大に0-4で敗れ、1試合を残して決勝ラウンドAグループで敗退となった。 この日、センターバックで先発したDF田畑知起(ともき、4年、松山工業高、J3栃木SC内定)だが、大量失点での敗戦に肩を落とした。

浅田監督と歩んだ4年間…個性派集団がまとまったワケ

試合後、目を赤らめながら取材陣の前に現れた田畑は、この試合にかけた思いを語った。

「きょうは決勝トーナメントに上がるためには絶対に負けられない試合で、勝たないといけない試合でした。僕らはリーグ戦で、(筑波大に)2試合とも負けていて、絶対に同じ相手には負けてはいけないという高いモチベーションでみんな前日練習に取り組んでたんですけど、結果につながらず悔しいです」と唇をかみしめた。

来季プロ内定3人が擁する強固な4バックは、今季関東大学サッカーリーグ1部(関東大学1部)を制覇した筑波大の攻撃を幾度となくシャットアウトしたが、同42分に失点。

決勝トーナメント進出へ後がない東海大は、後半から果敢に得点を狙いに攻勢に出たが、前がかりになった右サイドを突かれ、後半6分に追加点を許した。

さらにその後2失点を喫し、終わってみれば0-4の大敗だった。

東海大の背番号3は、守備の要として4失点を喫してしまった責任を強く感じている。

「後ろが4点を取られてしまって負けにつながったというのは、残念に思っていますし、悔しい思いでいっぱいです。浅田(忠亮監督)さんを全国優勝に導けなかったことは非常に悔いが残っています」

画像: コーナーキックの場面で相手選手のマークにつく田畑(写真中央、右から2番目 縄手猟)
コーナーキックの場面で相手選手のマークにつく田畑(写真中央、右から2番目 縄手猟)

東海大は今季、関東大学1部で同校史上最高順位である4位となり躍進した。

今年で東海大の監督就任4年目の浅田監督は、就任1年目で同大を関東大学1部に昇格させ、現4年生の選手たちとともに関東大学サッカーのトップリーグで戦っていく土台をつくり上げた。

浅田監督によると、同大の過去最高成績を残した4年生は当初、「ほかの学年と比べてまとまりがなかった」という。

それでも「学年が上がるにつれて私との距離が近くなり、選手同士の距離も近くなって、最後にはチームのことを考える人が増えた。プロになった選手は、自分のことだけではなく、普段の練習やチームのことを真剣に話し合ったり、練習も全力で取り組む。そういう方向性に行ってくれたので、個々の力が上がった。たくましく成長してくれて本当に感謝しています」と、学年を追うごとに個性的な選手たちが一体感を強めた。

田畑も「良い意味でも悪い意味でも自我が強いメンバーが多くて、練習中から意見が飛び交ったり、言い合いになることも多かった」と明かしたが、「まとまった要因としては、言い合うだけじゃなくて、一旦(意見を)受け取って、そこからまた話し合う。一回受け入れる自分をつくるところが、僕たち4年生が成長した部分だと思う」と、チームがまとまった要因を語った。

画像: 中盤の選手へパスを出す田畑(写真中央、左から2番目 縄手猟)
中盤の選手へパスを出す田畑(写真中央、左から2番目 縄手猟)

同選手は、来季から栃木SCへ入団する。東海大のチームメイトであるMF堤陽輝(4年、東海大福岡高、栃木SC内定)とともに同じクラブでプロサッカー選手の歩みを始める。

「同じチームに大学4年間を一緒にやった仲間がいるのは非常にやりやすいです。一人よりも二人の方が(プロ1年目に向けて)パワーを持っていけると思う。二人一緒のチームに行けるのはすごく嬉しいです」

東海大は17日午前11時からAGFフィールドで常葉大と対戦する。

「消化試合という捉え方はしていない」という東海大のディフェンスリーダー。大学生活最後の試合となる次戦に向けて「自分たちが後輩に何を残せるかというのを、4年生が見せられる最後のゲームです。絶対に勝つという思いで、次の常葉戦に向かっていきたい」と言葉に力を込めた。

(取材・文・写真 縄手猟)

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