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奇跡の80歳!ジーンズをはきこなす元ミス日本代表・谷 玉惠さんが、お尻と脚を強化する【ウォーキング】のコツ

  • 2025.12.13

奇跡の80歳!ジーンズをはきこなす元ミス日本代表・谷 玉惠さんが、お尻と脚を強化する【ウォーキング】のコツ

「お尻アップ体操」を考案・指導している谷玉惠さんは、今年80歳に。ミス・インターナショナル日本代表になった19歳のときからほぼ変わらない体型を保っています。谷さんのルーティンを教えていただく今回は「1万歩ウォーキング」。谷さん式ウォーキングのポイントをお届けします。好評につきリバイバル配信です。

PROFILE
谷 玉惠さん
(たに・たまえ)1945年東京都生まれ。19歳のとき、ミス・インターナショナル日本代表に選ばれる。1985年東京・青山にTAMAE・ヘルス&ビューティ研究所を開業。骨盤のゆがみを改善する整体・鍼・ダイエット体操等の指導を行う。2016年、古希を機に教室を閉じ、現在は、フリーランスの鍼灸治療家、健康運動指導士として執筆、講演、訪問治療等に、幅広く活躍。

海に向かって30分。急坂を上り降り

ウエストはほっそり、お尻はキュッと上向きで、メリハリのあるボディライン。スリムなジーンズに軽やかな身のこなし。谷玉惠さんは、「お尻アップ体操」を教え、鍼灸師として施術もしています。
そんな谷さんのルーティンのひとつが「ウォーキング」です。

「ウォーキングを始めたのは、コロナ禍で、筋トレに通うスポーツジムがお休みになったからです。ほとんど毎日、午前中に家の近くを1日1万歩以上、主人と一緒に歩くことが習慣になりました」

谷さんご夫妻が7年前に都心から住み替えたマンションは、海の見える自然豊かなロケーション。マンションのすぐ前も海ですが、さらに遠くのほうにも広々した海原が見えます。いつの間にか、自宅から海沿いの道がウォーキングコースになったといいます。

「海沿いに、流れるようにひたすら30分ほど歩いていくんです。途中に急なアップダウンの坂道があって、その上り坂がほんとにしんどいの。ウォーキングを始めたばかりの頃は、坂の途中で2回くらい休まないと息切れして、とても歩き続けられないほどでした。それでも、毎日続けるうちに、休まなくても上り坂を登れるようになってきたんです。酸素をたっぷり取り入れるウォーキングで心肺機能が高まり、脚力もアップして、上り坂もラクにクリアできるようになったのでしょうね。先日、山登りをしたときも、途中で休憩をせずに登れましたよ」

筋トレで筋肉を温めた後、ウォーキングなどの有酸素運動で脂肪を燃やすと、筋力、脚力、持続力がアップして、ダイエットにもつながる、と谷さん。家にこもりがちだったコロナ禍でも、ウォーキングをルーティンにすることで、筋力、体力を落とさずに、スタイルをキープし続けられたのです。

スマホの歩数計でチェック

谷さんがウォーキングの際に注意しているポイントを伺うと――。
「靴には気をつけて、ウォーキング用のスニーカーをはいています。スニーカーは、ハイカットのコンバースなど色違いでいろいろ持っていますが、ウォーキング専用のものでないと、脚が痛くなったりするので、使い分けるようにしています」

スマートフォンの歩数計アプリも必携グッズです。
「スマホの歩数計で、何歩歩いたか、時速何キロで歩いているか、必ずチェックしています。1日1万歩以上を目指していますが、海まで行って帰ってくると、軽く1万歩は超えますよ」

歩く速度にも細心の注意をはらうのは、健康運動療法士としての谷さんならではのこだわりです。
「とにかく、早歩きがいいですね。下り坂では、タッタッと走って降りる感じになってスピードが出るので、調子がいいと時速5.5~6㎞、平均して時速5㎞前後の早足で歩いています。遅くても時速4.5㎞を下回ることはありません。これからウォーキングを始めるなら、時速4㎞を目指すといいですね」

歩くときはお尻の筋肉を締め、脚の内側の筋肉を意識する

谷さんが早歩きを実践するのは、お尻と脚の筋肉の強化につながるからです。

「トロトロ歩いていても、筋肉の強化という点ではあまり意味がないんですよ。大事なのは、お尻の筋肉をキュッと締めて、お尻の筋肉を引き上げることと、脚の内側の筋肉を使っていることを意識しながら、早足で歩くことです。早く歩くことで、内転筋などの内側の筋肉にも負荷がかかり、引き締め効果が高まります」

ウォーキングで脚を踏み出すときには、かかとから着地するとよい、などといいますが?
「それは当たり前ですね。かかとから着地しないとつま先が上がらず、つまづいてしまいますから。つま先が上がらないのは、ふくらはぎの筋肉が弱くなっている証拠。ふくらはぎがしっかりしていれば、歩くときに膝も伸びて、足をしっかり前に出せます」

体をあまり動かさずにいると、「筋肉はもう必要ないのだな」と判断されて、筋肉の細胞がやせ細り、脂肪細胞に置き換わってしまうそうです。
「特に、50代以降は筋肉の落ち方も激しくなります。ふくらはぎを含めて脚の筋肉をキープするためにも、ふだんから意識して早歩きをすることが大切ですね」

電信柱で姿勢をリセット!

ウォーキング中に、後ろを歩くご主人から軽く注意されることがあったという谷さん。

「私は主人より何歩か先を歩いているのですが、いっとき、主人から背中をトントンされることがありました。何だろう? と思ったら、“姿勢が悪いよ”という合図だったのです。早足で歩こうとすると、どうしても前のめりになって、背中が前傾してしまうんです。若い人と年齢を重ねた人の歩き方は、姿勢が違うんですね。年齢が高くなると背筋が弱くなるから、どうしても前傾姿勢になるし、おなかも出て、お尻も下がってくるし」

そこで、谷さんが考えたのが、電信柱で姿勢をチェックすること。

「歩くコースに、電信柱があるでしょう? 電信柱に背中をあてて立ってみると、自分の姿勢がよくわかるんです。前のめりになっていたら、後頭部、背中、お尻、かかとをピタッと電信柱にくっつけて、リセットします。そして、そのままの姿勢を意識しながら、また歩き出すわけ」

なるほど。夫婦二人三脚のほほえましいシーンが浮かんできます。もし夫婦や家族、友人と一緒にウォーキングをするなら、お互いに「トントン」し合って、電信柱で姿勢を確認しながら歩けばいいのですね。お互いの会話も増えて楽しいし、姿勢も正せて一石二鳥です。

「そうね。姿勢の悪さも年齢を感じさせる大きな要因になりますから、電信柱も使いよう。前傾姿勢は、背筋や腹筋などの筋力が弱り、上体が骨盤にちゃんと乗っていないことのあらわれです。背筋や腹筋を効率的に鍛えるためにも、骨盤を立てて背筋を伸ばして歩くことが大切です」

意識はしても、なかなか前傾姿勢が直らない人には、こんなアドバイスをしてくれました。
「背中が丸まってしまうのは、骨盤がしっかり立っていないから。腰を前後にふりふりする体操をすると、骨盤を立てる感覚が身について、自然にできるようになりますよ」

谷さんは家でも「姿勢」を意識しています。

「うちでテレビを見ているときも、けっこう姿勢には気をつけていますね。まず、ソファに深く腰掛けて、骨盤を起こし、背中の下に空間ができていたら、硬めのクッションをはさみ、背筋を伸ばします。主人は、ソファに浅く腰掛けて、おなかを突き出して座ったりすることがありますが、それは腹筋がゆるんでしまう悪い例。骨盤を起こして座れば、不思議なもので、自然におなかにハリが出て、背筋も伸びるんです。皆さんも、ぜひやってみてくださいね」

お寿司屋さんのランチをご褒美に

ただただ歩くだけでは飽きてしまい、3日坊主になりがちですが、谷さんは、ときにお楽しみタイムをはさんでいます。

「ウォーキングの時間がお昼にかかりそうなときには、コースの途中にあるお寿司屋さんに寄って、ランチを済ませて帰ってくることもあります。30~40分の距離にあるドン・キホーテやユニクロ、スーパーを目標にして歩き、買い物をするのも楽しいですね。荷物が多くなったら、ムリをせずバスを利用して戻ってきます」

ウォーキングというとただ歩くだけと考えがちですが、谷さんの場合は、姿勢や速度などのポイントを押さえて筋力を強化しつつ、遊び心もスパイスに加えた活力のある時間に。1日のスタートをご夫妻で楽しく染め上げ、その日を活性化させるルーティンにしているのです。

「現在は、スポーツジムが再開して、週3回の筋トレがルーティンになっているので、海をめざして歩く時間は減りましたが、週末は鎌倉を散策するなど、主人とともにウォーキング生活は続けています」

谷さんのルーティンは、体を動かすことだけではありません。
次回は「シャンソンとフランス語」について教えていただきます。

※2023年2月28日に配信した記事を再編集しています。

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