【山口紗弥加さんがずっと可愛い理由】“底なし”の肌荒れ期からアンチエイジングまで。人生と美容を振り返る！〈インタビュー前編〉

14歳のデビューから出演作が途切れることなく、抜群の存在感を放ち続けてきた山口紗弥加さん。女性ファンからは、45歳の現在に至るまで「ずっと可愛い」と憧れられ続けています。マキアはその秘密を探るべく、山口さんの10代からの美容ヒストリーを徹底取材。

1980年2月14日生まれ、福岡県出身。1994年に俳優デビュー。以降はドラマ、映画、舞台と活躍の場を広げ、2018年に放送された連続ドラマ『ブラックスキャンダル』で初主演を務める。最近の主な出演作にNetflixシリーズ『匿名の恋人たち』、ABEMAオリジナルドラマ『MISS KING /ミス・キング』、CX『新東京水上警察』がある。12月7日から上演されるパルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』（PARCO劇場ほか）に出演。

10代―肌荒れに悩んだ“底なしの”暗黒期

「私の10代の美容をひと言で言い表すと、“底なしの”暗黒期。当時はドラマ撮影現場での休憩時間が今と比べると短くて、数分でメイク直しをしなければいけなかったんです。なので、一旦メイクをオフする余裕はなく、ひたすらファンデーションを重ね塗りする日々」（山口さん、以下同）。

「その影響で常に肌荒れしている状態が続いていて、そんな自分の素顔を見られたくないあまり、うつむいて必死に顔を隠していました。周囲にすすめられるがままにクリニックに通ったりエステに行ってみたりもしたけれど、効果は得られず……。

振り返ってみると、おそらく精神的なものが大きくて、絶対によくならないと思い込んでしまっていたことが一番の原因だったんじゃないかと思います」。

20代―「肌荒れはお友達」と考えられるように。インナーケアの大切さにも気づきました

「20代前半で肌の光治療をスタートさせたことがきっかけで、徐々に改善が見られるように。同時に、私の肌荒れには食べ物や花粉やホコリといったいろいろなアレルギーが関係していたことがわかって、食生活に気をつかったり、運動して新陳代謝を促したりと、インナーケアにも目を向け始めました。

長かったトラブル期を抜け出したとはいえ、肌状態は一進一退、よくなってはまた悪くなって……の繰り返しで心は相変わらず不安定。そんな時にクリニックの先生が“いつかは必ずよくなるから”と声をかけてくださって、“肌荒れは私の友達なんだ！”と割り切って少しずつ前を向けるようになっていきました」。

「本格的なトレーニングを開始したのは、27歳の時。それまでダンスとは無縁だった私が舞台の仕事で踊ることになり、まずは踊れる肉体を作らなきゃと、ジムに通い始めました。そこで筋トレと食トレをみっちりこなしたら体脂肪率が１桁近くまで落ちてしまい、事務所の社長から“どこを目指しているんだ”というお叱りを受けまして（笑）。

ただ、やるほどに体が変わっていくのが面白くて。30代前半まではその言葉を聞き流しながら自分の好きなペースでトレーニングを続けていたのですが、体脂肪率が落ちたことによる見た目のイメージもあったのか、演じられる役柄が限定されてしまったんですよね。今は、心も体も健やかな状態を保ちつつ、表現の可能性を広げられるようなトレーニングを模索しています」。

30代―美顔器デビューと同時にアンチエイジングを意識

「30代後半に入って、肌質改善を促しながらリフトアップ効果も期待できるBBLsという光治療に出会い、美肌を目指して始めたものが、今ではリフトアップを目的とした治療になりました。乳酸ピーリングとあわせて、そのふたつは今も続けています。初めて美顔器を手に入れて、その威力を思い知ったのも30代後半──。

仲のいいヘアメイクさんに“そろそろたるみが気にならない？”と指摘され（笑）、『セルキュア４T PLUS』からスタートして、『デンキバリブラシ』を経験し、今は『セルキュア４T＋＋』を愛用しています。私の場合は、『セルキュア４T＋＋』を首の後ろ、首の後ろから肩、耳のまわり、生え際まで当てると、首肩の凝りが解消されて、すっきりする感覚があるんです」。

「美顔器をすすめられたことで、アンチエイジングを意識するようになりました。メイクをしていないと、お手洗いに行っても鏡を見ることがほとんどなくて、舞台稽古で流した涙の跡が１日中つきっぱなしだった、なんてことも普通でした。自分の見た目に無頓着だったんですよね（笑）。

それが、スキンケアに力を入れるにつれて次第にまわりから“キレイになったね”と褒めていただける機会が増えて、美容が持つ力の大きさを実感するようになりました」。

40代―たんぱく質メインの食生活に切り替え、運動もゆるく継続中

「40代に入って“肌の糖化”という言葉を知り、食前、食後の甘いものをやめました。もちろん、たまにのご褒美でいただくことはありますが、不思議と欲することがなくなったというのも本当で。

現在の食事は、ほぼ自炊。たんぱく質とDHA、EPAを摂るために、魚の缶詰を１日１缶食べることをノルマにしています。

運動は、20代の頃から続けてきてよかったなと思っていることのひとつ。今は頻度も強度もゆるくしかしていないのですが、日々の小さな努力の積み重ねが大事なんだと実感しているところです」。

パルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』

金田海（吉高由里子）は、社会人として働く傍ら、他人の告別式に紛れ込みビュッフェを食べて帰るという行為を繰り返していた。ある日、告別式の会場でかつて自分がキャプテンを務めていた大学時代の女子フットサル部の仲間たち、親友の山形圭子（さとうほなみ）や敵視していた顧問の川越瑞希（山口紗弥加）と出会う。遺影には、同じピッチに立っていた後輩・白澤喜美（桜井日奈子）の姿。私はなぜ呼ばれていないのか――？ ひとりの女性の死を巡って孤独な現在と輝かしい過去が交錯していく、生きづらい女性たちの今を描いた群像劇。

作・演出＝蓬莱竜太
出演＝吉高由里子、さとうほなみ、桜井日奈子、小野寺ずる、羽瀬川なぎ、李そじん、名村辰、山口紗弥加
東京公演：2025年12月7日（日） ～ 2025年12月28日（日） PARCO劇場（大阪・福岡・長野・愛知公演もあり）

トップス ￥125400、ニット ￥72600、パンツ ￥107800（コー） イヤリング ￥27500、ネックレス ￥29700、ブレスレット ￥23100（スワロフスキー・ジュエリー） パンプス／スタイリスト私物

撮影／東 京祐 ヘア＆メイク／岡野瑞恵 スタイリスト／服部昌孝 取材・文／吉川由希子 構成・企画／中島和美（MAQUIA）