メットガラ（MET GALA）2026について知っておくべきすべてのこと──テーマや開催日、ホストなど基本情報を総まとめ

メットガラ（MET GALA）とは？

1995年にスタートしたメットガラは、ニューヨークのメトロポリタン美術館コスチューム・インスティテュートの特別展のオープニングを飾る、アナ・ウィンター主宰の完全招待制イベント。毎年5月の第一月曜日に開催され、世界中のセレブリティやファッションアイコン、文化人らが一堂に会する。チケット代などから、毎年数千万ドルにも及ぶ寄付金とコスチューム・インスティテュートの活動資金を集めている。

メットガラ（MET GALA）2026はいつ開催される？

ジェフ・ベゾス夫妻のほか、サンローラン（SAINT LAURENT）とコンデナストが出資する特別展「Costume Gala」は2026年5月10日から2027年1月10日まで開催。コスチューム・インスティチュートの主な活動資金源であるメットガラは、2026年5月4日（現地時間）に開かれる。

メットガラ（MET GALA）2026のテーマは？

2026年の特別展のテーマは「Costume Art」。キュレーター・インチャージのアンドリュー・ボルトン曰く「当館の膨大なコレクションにおいて、衣服を纏った身体がいかに中心的な存在であるかに焦点を当てる」展覧会になり、5,000年という期間をさかのぼるメトロポリタン美術館の美術コレクションに含まれる絵画や彫刻作品、さまざまなオブジェをコスチューム・インスティテュートが所有する歴史的価値の高いピースや現代作品と並んで展示される。

ボルトンは今回の展覧会を、あらゆる身体をテーマにした3つの大きなカテゴリーに沿って構成した。古典彫刻や美術史の中に常に現れる“クラシカルな身体”や“ヌード”といった身体像。一方で、美術でも社会でも見落とされがちな“老いた身体”や“妊娠した身体”、そして誰もが身近に感じる“解剖学的な身体”など、普遍的な身体像も含まれる。

「ファッション、つまり衣服を纏う身体は、メトロポリタン美術館のあらゆる学芸部とギャラリーを繋ぐ一本の糸です。衣服を纏う身体は長い間“脇役”として扱われてきましたが、どのギャラリーでも中心的な存在である気づいたんです。美術館全体を貫くテーマであり、展覧会のアイデアもその“気づき”から生まれました。ヌードも決して何も纏っていないわけではありません。文化的な価値観や思想が刻み込まれていて、そういったものを服のように纏っているのです」とボルトンは語った。

また、本展覧会はメトロポリタン美術館のグレートホールに隣接する、約1,115平方メートルにおよぶ新常設ギャラリー「Condé M. Nast Galleries」の開設を祝う記念すべき展覧会となる。

メットガラ（MET GALA）2026の共同ホストは？

2026年はエンターテインメント、スポーツ、ファッション界の重鎮であるビヨンセ、ニコール・キッドマン、そしてビーナス・ウィリアムズがアナ・ウィンターとともに共同ホストを務める。

ビヨンセにとっては10年ぶりのメットガラで、彼女が最後に出席したのは2016年に行われた「Manus × Machina (職人の手仕事と機械 テクノロジー時代のファッション)」をテーマにした会。ジバンシィ（GIVENCHY）によるオートクチュールのルックを纏い、レッドカーペットに花を添えた。

また、アンソニー・ヴァカレロとゾーイ・クラヴィッツが2026年メットガラ・ホスト委員会の共同委員長を務め、サブリナ・カーペンター、ドージャ・キャット、グウェンドリン・クリスティー、アレックス・コンサーニ、ミスティ・コープランド、エリザベス・デビッキ、レナ・ダナム、パロマ・エルセッサー、リサ、クロエ・マル、サム・スミス、テヤナ・テイラー、ローレン・ワッサー、アナ・ウェイヤント、エイジャ・ウィルソン、イズールトが委員会のメンバーに名を連ねる。そのほかのメンバーは後日発表予定。

メットガラ（MET GALA）では何が行われる？

イベントの内容はあくまで極秘で、限られた招待客のみしか知ることができない。そのため、ゲストはスマホの使用を禁止（つまりSNS禁止）されている。しかし実際には、トイレやエレベーター内でセレブやモデルが自撮りするなど、ルールが破られているのは有名な話だ。通常、ゲストはディナーの席につく前にまず展覧会をまわり、その後にトップアーティストによるライブパフォーマンスを鑑賞する。

メットガラ（MET GALA）の参加人数は？

通常、メットガラにはスターや若手クリエーター、業界の重鎮など約600人が参加する。2021年はコロナ対策として例年より少ないゲストを招いて開かれた。

メットガラ（MET GALA）に招待されるのは？

イベント前夜までゲストリストは明かされないのが基本ルール。昨年はゼンデイヤにキム・カーダシアン、カーディ・B、ジェニファー・ロペス、デュア・リパ、ラナ・デル・レイ、そしてBLACKPINKのジェニーが参加。ジャンポール・ゴルチエとマドンナ、ブランドン・マックスウェルとレディー・ガガ、キム・ジョーンズとケイト・モスのように、デザイナーがそれぞれのミューズとともに出席することも多い。

メットガラ（MET GALA）の席次表は誰が作っている？

これほど有名なスターが何人も出席するとなると、席の割り振りには当然ながら細心の注意が払われる。席順を決めるのは、イベントの主催者であるイーディ・キアナンとそのチーム。「12月におおよそのゲストリストがあがってきて、それをもとに座席表の作成に取りかかります」とキアナンは言う。「最終的な席順はガラの約1カ月前、会場のレイアウトや当日の流れが把握できるまで完成しません」

メットガラ（MET GALA）2025のレッドカーペットの見逃し配信はどこで観られる？

メットガラ2025のレッドカーペットの様子は公式ライブストリームと『VOGUE』公式YouTubeから視聴可能。昨年はテヤナ・テイラー、ララ・アンソニー、エゴ・ノワディムがライブ配信の司会進行を務め、エマ・チェンバレンが再び『VOGUE』の特派員として、レッドカーペットでゲストたちにインタビューを行った。

メットガラ（MET GALA）2025のホストを務めたのは？

2025年はファレル・ウィリアムス、コールマン・ドミンゴ、ルイス・ハミルトン、エイサップ・ロッキー、アナ・ウィンターが共同ホストを、NBA選手のレブロン・ジェームズが名誉ホストを務めた。ホスト委員会メンバーにはアンドレ3000、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ、グレース・ウェールズ・ボナー、シモーネ・バイルズ、ジョナサン・オーエンス、ジョーダン・キャスティール、ダッパー・ダン、ドーチー、アイオウ・エディバリー、エドワード・エニンフル、ジェレミー・O・ハリス、ブランデン・ジェイコブス＝ジェンキンス、ラシード・ジョンソン、レジーナ・キング、スパイク・リー、トーニャ・ルイス・リー、オードラ・マクドナルド、ジャネール・モネイ、ジェレミー・ポープ、エンジェル・リース、シャカリ・リチャードソン、オリヴィエ・ルスタン、タイラ、アッシャー、カラ・ウォーカーなどが名を連ねた。

メットガラ（MET GALA）2025のドレスコードと特別展覧会のテーマは？

2025年に開催されたコスチューム・インスティテュートの特別展テーマは「Superfine: Tailoring Black Style（華麗なるブラック・スタイル）」。ブラック・ダンディズムを題材に、大西洋地域のアフリカ系ディアスポラのアイデンティティ形成における衣服とスタイルの重要性を考察するものだった。2003年の「Bravehearts: Men in Skirts」以来となるメンズウェアに特化した展覧会であり、ゲスト・キュレーターを務めたモニカ・ミラーの著書『Slaves to Fashion: Black Dandyism and the Styling of Black Diasporic Identity（原題）』（2009）からインパイアされた。

展覧会は1934年にゾラ・ニール・ハーストンが発表したエッセイ『The Characteristics of Negro Expression（原題）』に基づく「ブラック・ダンディズムの12の特徴」で構成。「展覧会で取り上げらた事柄を深く理解し、人種や権力、移民、奴隷制度、植民地と植民地化、エンパワーメント、喜び、美学などにまつわる問題に精通している」とミラーが評した現代のファッション界で活躍するデザイナーのピースも展示され、グレース・ウェールズ・ボナーやファレル・ウィリアムス、故ヴァージル・アブローなどの作品が含まれていた。

メットガラのドレスコードは「Tailored For You（あなただけの仕立て）」。展覧会のテーマに沿って、メンズウェアに焦点を当てたものだった。メトロポリタン美術館によれば「ひとつの指針になり、自由に解釈してもらえるドレスコード」にあえてなっていたという。

メットガラ（MET GALA）の歴代ベストルックは？

長年にわたり、メットガラは一度見たら忘れられないインパクトあふれるルックの数々を届けてきた。グオ・ペイ（GUO PEI）によるドラマティックなクチュールケープとガウンを纏ったリアーナ、ブランドン マクスウエルの衣装に身を包み、16分かけてレッドカーペットを歩いたレディー・ガガ、ジャンヌダルクにインスパイアされたヴェルサーチェ（VERSACE）のルックを身に着けたゼンデイヤ、マリリン・モンローがケネディ米大統領の誕生日を祝う祝賀会で実際に着用したドレスを着たキム・カーダシアン。物議を醸すこともあるセレブたちのレッドカーペットルックは、毎年ガラの目玉のひとつとなっている。

Text: Daniel Rodgers Adaptation: Motoko Fujita, Anzu Kawano

From VOGUE.CO.UK

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