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きょうだい児が精神科を受診することも。きょうだい児をテーマにした漫画を描いた元精神科訪問看護師が見た世界【著者インタビュー】

  • 2026.2.26

【漫画】本編を読む

「~なんだから」「~らしく」……親から浴びせられた生まれ順や性別などの役割を押し付けられる言葉は、大人になっても抜けないもの。長子としての役割を求められ、親から世話をされる対象ではなくほかのきょうだいの世話をする対象として見られる。著者がそんな自身の過去を振り返り、漫画にしたのが『きょうだい、だけどいや ケアをさせられたきょうだい児だった、けど』(のまり/竹書房)だ。

主人公である手塚ナミは、妹・ミサが生まれた時から「お姉ちゃんなんだから」と我慢を強いられる。病気がちの妹を「身体が弱いんだから」と常にかばい、ナミがミサの面倒を見ることも家事をすることも当然かのように振る舞う母。家族と距離を置くため、ナミは県外の大学へ進学する決意をするが――。

著者は精神科訪問看護師として働いた経験を持つのまりさん。自身の体験だけではなく、精神科訪問看護師として見聞きしたことも本作には生かされているのだそう。その経験や創作にあたっての裏話をうかがった。

※本インタビューの内容は、個人の実際の経験・体験に基づく内容となります。

――のまりさんは精神科の患者さんに特化した訪問看護を担う精神科訪問看護師として働かれていました。どんな方が患者さんとしていましたか?

のまりさん(以下、のまり):幅広くお仕事させていただいたので、「こういう方が多かった」というのはあまりなかったです。10代から90歳近い方までさまざまな年代の方がいらっしゃいました。ただ、若い方だと学校に行けないという悩みがあったり、発達障害のある方だったりが多かったですね。成人した方だと鬱や統合失調症を患っている方、40代以降は同じ病気を長く患っている方、60代以降は認知症の方が多かった印象です。

――本作の主人公姉妹と同じくらいの10~20代の患者さんにはどんな方が多かったでしょうか?

のまり:親子関係で悩む方が多かった印象です。お子さんの場合、基本的には親子で通院されますが、親が過干渉というパターンも見られました。

――本作では障害や病気を抱える兄弟姉妹を持つ“きょうだい児”の問題にもスポットを当てていますが、きょうだい児の方にもお仕事の中で接することはありましたか?

のまり:ありました。基本的には成人してからとか思春期以降にこれまでのことを振り返って自ら受診される方が多い印象です。親御さんが連れてくるパターンはあまりなかったですね。中にはもともときょうだいが受診していて、自分も精神的に不調を抱えて行ってみようと思ったという方もいらっしゃいました。

取材・文=原智香

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