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「このあと大きな地震が発生する確率は?」気象予報士・防災士が解説 『北海道・三陸沖後発地震注意情報』で気を付けるべきエリアと、対策のポイント

  • 2025.12.10

12月8日午後11時すぎ、青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生しました。
突然鳴り響いた緊急地震速報に驚いた方も多かったのではないでしょうか。

北海道でも、函館市泊町で震度5強、札幌でも震度4を観測するなど、夜の強い揺れに、恐怖を感じた方も多いと思います。

そして、この地震を受けて、気象庁と内閣府は「北海道・三陸沖後発地震注意報」を発表しました。

この情報は2022年12月から運用を開始していて、今回、初めての発表です。

まだ聞きなじみのない方も多いと思いますので、「この情報はどのような意味を持っているのか?私たちは何をしておけばいいのか?」を、HBCウェザーセンターの気象予報士で、防災士でもある篠田勇弥が解説します。

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連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」

北海道・三陸沖後発地震注意情報とは

日本海溝~千島海溝沿いで大きな地震が起きた後、新たに大規模地震が発生する可能性が、平時より「少し」高まっていることを知らせる情報です。

必ず大規模地震が起きるという予知情報ではありません。
一週間ほど「地震や津波への備えを万全にしておきましょう」という注意喚起です。

なお、今回の場合は、8日の地震が「先発地震」、新たに大規模地震が発生したときには「後発地震」と呼ばれることになります。

後発地震の発生確率は?

実際に大きな地震が発生するのかどうかが一番気になるところだと思います。

内閣府の資料によると、先発地震発生後、一週間以内に大規模地震が発生する確率は、過去の世界の事例から「100回に1回程度」とされています。

つまり、後発地震は発生する可能性は低いが、平時よりは注意が必要であるという状況です。

実際に、2011年の東日本大震災では、3月9日、マグニチュード7.3の先発地震の2日後に、マグニチュード9.0の大規模地震が発生しました。

大規模地震が発生するかどうかは不確実であることを理解した上で、防災行動をとるようにしましょう。

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出典:内閣府ウェブサイト 北海道三陸沖後発地震注意報の解説ページより 日本海溝~千島海溝における過去の後発巨大地震の発生事例 過去には千島海溝付近でも後発地震がありました

北海道で防災対応をとるべき地域は?

内閣府では日本海溝・千島海溝沿いの大規模地震で震度6弱以上、津波の高さが3メートル以上になる市町村を基本として、防災対応をとるべきエリアを発表しています。

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出典:内閣府ウェブサイト 北海道三陸沖後発地震注意報の解説ページより

太平洋側の地域だけではなく、オホーツク海側の網走市なども対象となっています。

防災対応をとるべきエリア以外でも、安全ということではありません。
地震への備えを再確認しましょう。

震災への備えを確認しよう

必要な対策をリストアップしたので確認してみましょう。

地震への備え

・家具や家電の固定
・ハザードマップの確認(地震&津波)
・枕元に非常持出品(懐中電灯・防災バッグ)
・家族との連絡手段の確認
・食品や飲料水の備蓄の確認

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HBCウェザーセンター児玉晃気象予報士の自宅でも、耐震用のつっぱり棒を活用。胆振東部地震のときも、家具が倒れずに済みました

津波への備え

・すぐに逃げられる服装での就寝
・避難できる経路の確認(除雪されているか)
・地震や津波などの情報の入手方法(停電に備え携帯ラジオを)

寒さ対策

・防寒着(古いスキーウェアなども有効)
・使い捨てカイロ
・ポータブルストーブの点検
・車のガソリンは多めをキープ
・ガスコンロやガスボンベ(暖かい飲みもの&食べもの)

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出典:内閣府ウェブサイト 北海道三陸沖後発地震注意報の解説ページより

冬の震災は厳しい寒さや雪の影響で、被害が大きくなりやすいです。
今回の地震でも避難中に転倒し、けがをしてしまったケースがありました。

北海道・三陸沖後発地震注意情報により、地震や津波への対策を呼びかけていますが、この情報をきっかけに、日頃から災害への備えをしておきましょう。

また、北海道では来週前半にかけて荒れた天気になる恐れがあり、全道的に積雪も増えていきます。向こう一週間程度は避難経路を含め、こまめな除雪を心がけてください。

連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」

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文: HBCウェザーセンター 気象予報士 篠田勇弥
札幌生まれ札幌育ちの気象予報士、防災士、熱中症予防指導員。 気温など気象に関する記録を調べるのが得意。 趣味はドライブ。一日で数百キロ運転することもしばしば。
HBCウェザーセンターのインスタグラムでも、予報士のゆる~い日常も見られますよ。

※掲載の情報は記事執筆時(2025年12月10日)の情報に基づきます。

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