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「サンタさん、いないんだって」息子、大ショック! でも「もし本当なら──」私の父がかけた言葉は

  • 2025.12.12

皆さんには、子育てに悩んだ時期はありますか。子どもがいくつになっても次から次へと悩みは尽きませんよね。今回は、筆者の友人M奈が体験した、これから訪れる12月の季節にぴったりな心温まるエピソードをお届けします。

画像: 「サンタさん、いないんだって」息子、大ショック! でも「もし本当なら──」私の父がかけた言葉は

小学生になったばかりの息子

私は小学生になったばかりの男の子の母です。息子のK男は、活発で明るく、誰とでも仲良くなれるタイプです。息子が小学生になった事をきっかけに、私は念願の社会復帰。3人家族の新しい生活が始まった頃でした。

息子が集団登校をするようになり、近所に住む年上の子と話す機会も増え、友達の幅が広がる事を私は純粋に喜んでいました。しかし、ある出来事を境に、息子の表情が曇る日が訪れるのです。

上級生からの突然の宣告

ある日の肌寒い夕方、いつもなら「ただいまー!」と元気よく帰ってくる息子が、その日はうつむき気味で帰宅しました。そんな息子の様子に私はすぐに気づき、「どうしたの?」と声をかけると、ぽつりと一言。

「……サンタさんなんていないんだって。上級生が言ってた」

いつも明るい息子が、ショックを隠しきれず涙目になっている姿に、私の胸がぎゅっと締め付けられました。なんとか励まさなくてはと思いましたが、どう言葉をかければいいのか、うまく答えが見つかりません。私は言葉を探せないまま、夕食の支度にとりかかろうとしていました。

タイミングよく現れた救世主!

その時、偶然にも両親が訪問してきてくれたのです。思わぬ救世主の登場に驚くと共に、私はすぐに事情を説明しました。すると、母が「お父さん、ちょっと話してあげて」と小声で促し、父がゆっくり息子の横に座りました。

「お母さんから聞いたよ。その上級生は、サンタさんが来なくなったから、信じなくなったのかもしれないね」

その言葉に、息子が顔を上げると、父は続けて言いました。

「でも、K男のところには、今まで毎年来てるよな? 来なかった年なんてあったか? もし本当にいないなら、誰がプレゼントを置いていったんだろうなぁ?」

考え込むK男に、父は優しく笑って、「信じている子にはプレゼントが届く。本当に大切なのは、K男がどう信じるかだよ」と背中にポンと優しく触れながら言いました。

純粋な気持ちの回復

途端に息子の表情に明るさが戻り、机に向かって何かを書き始めました。
「サンタさんにお手紙書く! いつもありがとうってお礼も言うんだ!」と張り切って便せんに丁寧に言葉を綴り始めた息子。

その裏側には、しっかりと欲しいプレゼントのリストも書き添えられており、私は思わず笑ってしまいました。落ち込んで帰ってきた姿を思うと胸が痛んだものの、言葉ひとつであっという間に気持ちが回復した息子の素直で純粋な姿を見て、じんわりと温かい気持ちになりました。

子育ては、正解のない毎日の連続。家族や周囲の言葉に支えられる事で、子どもの心は驚くほど柔らかく、強く育っていくのだと感じられる出来事でした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Miwa.S
事務員としてのキャリアを積みながら、ライター活動をスタート。持ち前の聞き上手を活かし、職場の同僚や友人などから、嫁姑・ママ友トラブルなどのリアルなエピソードを多数収集し、その声を中心にコラムを執筆。 新たなスキルを身につけ、読者に共感と気づきを届けたいという思いで、日々精力的に情報を発信している。栄養士の資格を活かして、食に関する記事を執筆することも。

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