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意外と読めない?【漢字クイズ】「悍ましい」はなんと読む?→気になる正解は?

  • 2025.12.12

え、これ読めると思ったのに読めない…そんな瞬間ありませんか?

文章で見かけたとき、意味はなんとなくわかるのに、
読み方だけが思い出せない漢字ってありますよね。

感情を表す言葉はひらがなで使われることが多く、
いざ漢字で登場すると意味はなんとなくわかるのに、
読み方だけが思い出せない難読語。

今日の漢字もその代表格です。
この難攻不落の言葉の読み方、意味を解き明かしていきましょう!

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問題 「悍ましい」はどう読む?

正しい読み方を覚えているでしょうか?

正解

正解は…「おぞましい」です。

意味は、

ぞっとするほど気味が悪い、嫌悪感や恐怖を覚えるさま。

「え?この漢字なの?」と意外に感じられたかもしれません。
感情を表す言葉なので、ひらがなで表記されることが多いのです。

ここからは、この言葉の成り立ちや使いどころを、やさしく解説していきます。

漢字を知ると意味がもっと深まる

まず「悍ましい」の漢字を分解すると

<部首> <ニュアンス>
忄(心)   心の動き・感情
悍 荒々しい・恐ろしい

つまり
心が拒絶するような強い嫌悪+恐怖
という意味が、すでに漢字に込められています。

「怖い」「不気味」と比べると、次のような差があります

<言葉>            <方向性>
  怖い                 危険・恐怖
  不気味              理由のわからない不安
  悍ましい           嫌悪+恐怖+拒絶感

文学やホラー作品でよく使われる

日常会話ではあまり使いませんが、
小説、ミステリー、ホラー、心理描写の文章ではよく登場します。

なぜかというと──

ひらがなの「おぞましい」より、漢字のほうが圧倒的に感情の重みが出るから。

そのため、作家や脚本では「感情の深度を変える表現」として使われることがあります。

<例文>

「その映像は見ていられないほど悍ましかった。」

文章に置かれるだけでその場の温度が下がるような言葉ですね。

今日のまとめ

「悍ましい(おぞましい)」は、

恐怖+嫌悪+拒絶をまとめて表す深い感情語。

意味の強さや背景を知ることで、文章理解の解像度が一段上がります。

今日覚えたあなたは、この言葉を見かけたとき、

「これはただ怖いんじゃない。心が拒むレベルの描写なんだ。」

と、深く読み解けるはずです。

次回の漢字クイズもお楽しみに!


・参考文献:広辞苑・第七版(岩波書店)、新明解国語辞典 第八版、大辞林 第四版(三省堂)、ほか


文(編集):桜うさぎ

小学生から高校生までの国語の講師として個別指導・集団指導に携わる。ふと目にした気になる漢字や文字の意味・成り立ちを楽しく伝える方法を探りつつ、日本語のすばらしさを実感する日々を送っている。