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【板垣李光人】歌舞伎町のホスト役を演じて、気づいたこととは?

  • 2025.11.20

【MOVIE:INTERVIEW】板垣李光人

“生きること”と向き合う姿を描いた映画『ミーツ・ザ・ワールド』。歌舞伎町で生きるホスト・アサヒ役を演じた俳優・板垣李光人さんは、ホストクラブの取材をしてから撮影に挑んだそう。

「底抜けの明るさで多くの人を接客されて、それを日々繰り返していると思うと、歌舞伎町という世界を生き抜くかりそめの姿というのはとても分厚く、寂しさの外側に形成されているんだろうなと。アサヒを演じるうえでそこがベースになると考えていました。同業者、ライや由嘉里に対しても本当の自分がわからなくなっているけど、そのことを本人はわかっていないキャラクターなのかなって。多分、不特定多数に愛されたいという想いがあるんだと思います。きっと、誰でもそうだと思うんですよ。自分のことを好きでいてくれる人も嫌う人もいるし、それはしょうがないことだから諦めてはいるけれど。題材として今を生きる人たちが抱える苦しさや不条理な角度も描いているので、演じながらも自分の中で繋がる部分もありました」

この作品を通して、新たな気付きを得ることも多かったと語る板垣さん。

「蒼井優さん演じるユキの『人を変えられるのは45度まで』というセリフがあるのですが、本当にその通りだと思って。全てを変えることはできない。でも、何かのきっかけを与えるような言葉で45度くらいは変わることがある。そう思うと、僕自身、意識せず発した言葉や行動で、結果的に誰かの良いきっかけになれたらいいなと改めて考えるようになりました」

Q. 作品のキャラクターで価値観が近いと感じるのは?

A. 「価値観の捉え方でいうと、ライかもしれない。自分が思う哲学みたいなものを強く持っているキャラクターなんです。僕も自分の中で、自分自身と向き合って対話しながら考えることが多いので、わかる気がします」

Q. 心が豊かになる最近の推しは?

A. 「香りものが好きで、お風呂にはアロマの良い香りがするバスソルトを入れたり、お香をしょっちゅう焚いて癒やされています。最近は、お寺で焚いてある線香のようなスパイシーな香りが特に推しですね」

Q. 撮影中の美容ケアで気をつけたことは?

A. 「作品内での青髪はウィッグだったのですが、金髪は地毛だったんです。しかも、2週間ぐらいで黒髪に戻したり、間に茶色にしたりで傷みが気になったので、韓国で見つけたヘアオイルを使ってずっとケアしていました」

板垣李光人さん

俳優

板垣李光人(いたがき りひと)

2002年1月28日生まれ。2012年に俳優デビュー。2024年公開の映画『八犬伝』『はたらく細胞』『陰陽師0』で、第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞する。現在、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』に出演中のほか、映画『ペリリュー-楽園のゲルニカ-』が12月5日公開予定。初めての絵本「ボクのいろ」を11月6日に発売予定。

MOVIE 『ミーツ・ザ・ワールド』

『ミーツ・ザ・ワールド』
©金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会

擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」を全力で推しながらも、自分のことは好きになれない由嘉里(杉咲花)。歌舞伎町で酔いつぶれていると、希死念慮を抱えるキャバ嬢・ライ(南琴奈)に助けられる。ライに惹かれた由嘉里はそのままルームシェアを始めることに。10月24日(金)全国公開。

撮影/榊原裕一 ヘアメイク/KATO(TRON) スタイリング/稲垣友斗(CEKAI) 取材・文/高橋夏実(Spacy72)

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