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意外と読めない?【漢字クイズ】「雁擬」はなんと読む?→気になる正解は?

  • 2025.12.3

私たちの身の回りにあるもののほとんどには、漢字表記が存在します。しかし、花や動物、野菜の名前などは、平仮名や片仮名で表記することが一般的で、なかなかその漢字表記について知る機会は少ないものです。

今回ご紹介する「雁擬」もその中のひとつです。とても身近な食材ですが、平仮名で表記されることがほとんどで、その漢字を知る人はほんの一握りなのではないでしょうか。あなたは正しく読むことができますか?

問題

「雁擬」はなんと読む?
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肉食を禁じられた僧侶のための食材

「雁擬」の正しい読み方は「がんもどき」で、「生揚げの間に細く切った野菜や昆布などを入れたもの」を指します。

あの美味しい食材にこんな漢字表記があるなんて驚きですよね。

では、なぜ「雁擬」という漢字をあてるのでしょうか。実はこの食材、もともとは肉食が禁じられていた僧侶のために作られたものなのです。鳥の「雁」の肉に見立てて作ったことから「雁擬(がんもどき)」と名付けられたようです。

関東と関西とで異なる由来

「雁擬」という食材ですが、実は関東と関西で呼び方が異なることをご存じですか?「雁擬」というのはあくまでも関東での呼び名で、関西では「飛竜頭(ひりょうず・ひりゅうず・ひろうす)」と呼ばれます。

現在では同じ食材を指す言葉ですが、「雁擬」と「飛竜頭」では、それぞれ由来が異なるとされています。「雁擬」については前述した通りですが、「飛竜頭」はポルトガルから伝わった「フィリオース」という南蛮菓子が元となっている説もあるそうですよ。関東と関西とで違いがあるなんて、面白いですよね。


参考文献: 新明解国語辞典

文(編集):そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします!