1. トップ
  2. 意外と読めない?【漢字クイズ】「未曾有」はなんと読む?→気になる正解は?

意外と読めない?【漢字クイズ】「未曾有」はなんと読む?→気になる正解は?

  • 2025.11.23

仏教は古代から日本と密接な関係にあり、政治や文化に多くの影響を与えてきました。言葉もその中のひとつで、仏教用語が由来となったものがたくさんあります。

今回はそこから「未曾有」という言葉をご紹介します。みなさんは正しく読むことができますか?

問題

「未曾有」はなんと読む?
undefined

未だ曾て有らず

「未曾有」の正しい読み方は「みぞう」で、かつては「みぞうう」と読んでいたこともありました。「今までに一度もなかったこと」という意味で使われます。

仏教が中国に伝わった際、「奇跡」や「驚き」を意味するサンスクリット語の「adbhuta(アドゥブタ)」を、三蔵法師が「未だ曾て有らず(いまだかつてあらず)」と訳したことが語源だと言われています。

「みぞゆう」と読んでしまいそうになりますが、これは間違いです。

悪い意味で使われる言葉

仏教における「未曾有」は、「これまでにないくらい素晴らしい仏の教えや功徳」を意味しています。仏の悟りを得た究極の境地である「奇跡」にも相当し、ポジティブな意味を持つ言葉として捉えられています。

それに対し、現代の日本で使われている「未曾有」は「未曾有の大事件」のようにネガティブな意味合いで用いられるのが一般的です。


参考文献:明鏡国語辞典

文(編集):そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします!