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意外と読めない?【漢字クイズ】「一矢」はなんと読む?→気になる正解は?

  • 2025.11.23

あらゆる場面において、自分が劣勢に立たされたり、到底敵わないような相手と対峙した時、あなたはどのような行動を取りますか?そのまま諦めて何もしないのか、少しでも優位に立てるように最後まで努力を続けるのか。どんな結果を導くかは、すべて自分の行動次第です。

例え劣勢な状況にあっても、相手に少しでも反撃できるよう、今回はみなさんに「一矢報いる」という言葉をご紹介したいと思います。この中にある「一矢」という漢字、正しく読むことができますか?

問題

「一矢」はなんと読む?
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勝ち目がないほど圧倒的な相手

「一矢」の正しい読み方は「いっし」で、「一本の矢」を指す言葉です。「一矢報いる(いっしむくいる)」という表現で用いられることが多く、「相手の攻撃や非難に対して、大勢は覆せないまでも反撃や反論をすること」という意味を表わします。

「圧倒的な相手に対し、勝ち目がない」ということが前提になる言葉で、逆転勝利を収める訳ではなく、少しでもその差を埋めるために諦めずに努力するという点に重きが置かれています。

「一矢報いる」の例は鎌倉時代にあり

「一矢報いる」の例として鎌倉時代の元寇があげられます。

元寇とは、13世紀後半にモンゴル帝国(元)が二度にわたって日本へ侵攻した出来事のことです。当時、日本の軍事力は元には及ばず、圧倒的に不利な状況でした。

そんな中、小弐景資(しょうにかずすけ)という武士が、元軍の劉復亭(りゅうふくこう)に一本の矢を放ち、見事左肩に命中して落馬させたと言います。これはまさに「一矢報いる」の言葉の例として度々扱われます。


参考文献:明鏡国語辞典

文(編集):そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします!